気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。…………
トヨタ自動車とソフトバンクが共同出資して新しい移動サービスを提供する「MaaS(マース)」の開発に乗り出す新組織のMONET=「モネ・テクノロジーズ」に、ホンダと日野自動車も資本・業務提携するという。
モネは今年1月、ソフトバンクが50.25%、トヨタが49.75%出資して設立。自治体などと組んで実証実験などを展開しているが、そこにホンダと日野もそれぞれ約2億5000万円を出資。5月末までに出資を完了する予定で、出資比率は約10%となる見込みという。
きょうの各紙も「トヨタ・ソフトバンク次世代移動サービス、ホンダと日野も出資へ」(毎日)などと報じたほか、日経には「トヨタ、ホンダ握手」とのタイトルで「激しいライバル関係にあった両社が、次世代を見すえ『協調』と『競争』を使い分ける」と伝えている。
しかも「歴史的にハイブリッドや燃料電池など次世代技術で競ってきたトヨタとホンダのタッグは異例のことだ」とも取り上げている。たしかに、ライバル意識の強かった過去の経営陣の関係からも両社の組み合わせは意外のようだが、現経営首脳のトヨタの豊田章男社長とホンダの八郷隆弘社長とは日本自動車工業会の会長と副会長の役職を通じての親交も厚く、モータースポーツの趣味などで意気投合することも多い。3月には、ほとんどニュースにはならなかったが、ホンダが運営する鈴鹿サーキットで共催のモータースポーツファンをつくるイベントを行ったほど。
今後も両社は次世代分野などでの提携拡大も予想されるが、「庇を貸して母屋を取られる」のかどうかは別にしても、ホンダの業績の行方次第では業界再編にも発展しかねないだろう。
2019年3月29日付
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