パナソニックの苦悩---テスラがEV電池米工場の追加投資を凍結[新聞ウォッチ]

テスラ・モデル3
テスラ・モデル3全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

米国の電気自動車(EV)メーカーのテスラとパナソニックが米国のネバタ州で共同運営する世界最大のEV向けの車載用電池工場「ギガファクトリー1」の生産能力を高めるための追加投資を凍結するという。

きょうの日経が1面準トップで報じている。両社は、2020年をめどに生産能力を5割増やす計画だったが、足元のEVの販売台数が想定を下回り、「数千億円規模の先行投資はリスクが大きいと判断した」と伝えている。

テスラでは、2020年をめどに車の生産台数を年間100万台にまで拡大する計画を策定し、パナソニックと共同運営する工場の生産能力を高めるための追加投資を検討してきた。だが、2017年7月に生産を開始した『モデル3』の量産化が遅れるなどして、18年の世界販売台数は24万5000台にとどまるなど伸び悩んでいる。このため、この先、大規模の投資はリスクが大きいとして凍結を判断したもようだ。

大ぶろしきを広げたテスラのイーロン・マスクCEOだが、世界最大のEV用電池工場の追加投資の凍結は共同運営するパナソニックにとっても大きな痛手となる。日経によると、パナソニックではテスラへの過度の依存を減らすため、トヨタ自動車と連携を深めつつあるが、「投資競争についていけなければ成長戦略が揺らぐ」と指摘。

さらに「ライバルの電機会社が高収益をたたき出す中でパナソニックは取り残されている。どうやって成長するのか。再び重い課題が突きつけられている」とも報じており、株価も低迷するなど続投する津賀一宏社長ら経営陣の苦悩はしばらく続く。テスラ・ギガファクトリー1テスラ・ギガファクトリー1

2019年4月12日付

●「合意なき離脱」当面回避、英EU10月末期限、5月に危機再燃も(読売・2面)

●日産資金還流示す資料、ゴーン被告宛て、報告メールも、地検入手(読売・35面)

●妻キャロルさん、尋問で不正否定か(読売・35面)

●コンビニ出店急ブレーキ、19年度ローソン、店数増やさず(朝日・1面)

●ダイハツ191万台リコール(毎日・22面)

●日産「ノート」74万5372台リコール(毎日・22面)

●スバルは「レガシィ」3万3181台(毎日・22面)

マツダ・ロードスター30周年記念仕様マツダ・ロードスター30周年記念仕様●小さく軽く平成駆け抜け、マツダロードスター誕生30年(東京・7面)

●テスラ、EV電池投資凍結、パナソニックと運営米工場(日経・1面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  5. 『GRカローラ』『フリード』『ソリオ』の走りを変える! ブリッツの「スロコン」「スマスロ」が適合
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る