ポルシェ 911スピードスター の市販モデル、9年ぶりに復活…ニューヨークモーターショー2019

過去のポルシェのスピードスターモデルの伝統を踏襲したデザイン

最大出力502hpの4.0リットル自然吸気フラット6を6速MTで操る

新開発の「ヘリテージデザインパッケージ」を初導入

ポルシェ 911 スピードスター 新型のヘリテイジデザインパッケージ(ニューヨークモーターショー2019)
ポルシェ 911 スピードスター 新型のヘリテイジデザインパッケージ(ニューヨークモーターショー2019)全 10 枚

ポルシェは4月17日、米国で開幕したニューヨークモーターショー2019において、新型『911スピードスター』(Porsche 911 Speedster)の市販モデルを初公開した。

ポルシェは2018年6月、創業70周年を記念するコンセプトカーとして、『911スピードスターコンセプト』を発表した。その後、ポルシェは市販化に向けての検討を重ねた結果、同車の市販化を決定。世界限定1948台を生産する。限定生産台数の1948台は、1948年6月に『356ロードスター』の最初の1台が登録されたことに由来する。

ポルシェは2010年までに、8つのシリーズとスペシャルモデルを「スピードスター」の名称で生産した。1957年には『356A 1500GSカレラGTスピードスター』、1988年には初代911スピードスターを生産。ポルシェは2010年、356台を限定生産した「タイプ997」の911スピードスターをもって、スピードスターモデルの生産を中断。新型911スピードスターは、およそ9年ぶりの復活となる

過去のポルシェのスピードスターモデルの伝統を踏襲したデザイン

新型911スピードスターの外観は、傾斜を強めたフロントウインドウと短いウインドウフレーム、これに合わせて縮小されたサイドウインドウなどが特徴だ。これは、ポルシェ『356 1500スピードスター』などの過去のモデルを連想させるもの。フロントシート後方では、1988年の911スピードスター以来の伝統、「ダブルバブル」のカーボンファイバー製リアカバーが、ロールオーバープロテクション構造を覆うデザインを採用する。

新型911スピードスターには、オリジナルモデル同様、ソフトトップの代わりに軽量なトノカバーを装備。駐車時に車内を雨から守る役割を持つ。軽量化のためにエアコンは未装備だが、無償オプションで装着できる。ワイドボディは『911カレラ4カブリオレ』がベース。フロントフェンダーやフロントフード、リアカバーには、軽量なカーボンファイバー複合素材を使用する。

最大出力502hpの4.0リットル自然吸気フラット6を6速MTで操る

シャシーは911シリーズの自然吸気エンジン搭載の最高峰モデル、『911GT3』がベース。チタン製エグゾーストシステムも採用する。トランスミッションは6速MTのみ。4.0リットル水平対向6気筒ガソリン自然吸気エンジンは、最大出力502hp、最大トルク47.9kgmを引き出し、0~96km/h加速3.8秒、最高速309km/hのパフォーマンスを実現する。このエンジンは、9000rpmという高回転域まで回る。

サテンブラックで塗装された20インチセンターロックホイールには、超高性能タイヤを組み合わせる。標準装備の「PCCB」(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)は非常に強力で安定したブレーキ性能を発揮する。このPCCBは、鋳鉄製ローターを使用することにより、システム重量を約50%軽量化した。

新開発の「ヘリテージデザインパッケージ」を初導入

新型911スピードスターは、新開発の「ヘリテージデザインパッケージ」を導入する最初のモデルになる。「ポルシェエクスクルーシブ」が手がける専用のアクセサリーラインは、パーソナライゼーションを、さらに高度なレベルへ高めるという。

新型911スピードスターのヘリテージデザインパッケージでは、「GTシルバーメタリック」のボディカラーをはじめ、足元にはプラチナサテン塗装の20インチセンターロックホイールを装着する。ワイドなBピラーと車体後部には、圧延金メッキされた「Speedster」のレタリングが配される。ボンネットやドアに「48」のデカールを装着することも可能。インテリアは、ブラックとコニャックのツートンレザー仕上げとしている。

《森脇稔》

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