【ダラーラ ストラダーレ】世界最大レースカーメーカー創始者の夢を実現した“道”という名のクルマ

ダラーラ・ストラダーレ(スーパーフォーミュラ開幕戦鈴鹿にて)。
ダラーラ・ストラダーレ(スーパーフォーミュラ開幕戦鈴鹿にて)。全 16 枚

23日、アトランティックカーズが日本での独占輸入権獲得を発表したダラーラ『ストラダーレ』。イタリア語で“道”という名のロードカーは、世界最大のレーシングカー製造社の創始者ジャンパオロ・ダラーラの夢を実現したクルマである。

【画像全16枚】

イタリア出身の自動車技術者ジャンパオロ・ダラーラは、若き日にフェラーリやマセラティ、ランボルギーニなどのイタリアン名門ブランドで、レース、ロードカーの両面で様々な業績を残した。やがて彼はダラーラ社を創設し、それを世界最大手のレーシングカーコンストラクターに成長させる。飛躍の契機となったのは1990年代のF3マシンでの成功だった。いつしか世界のF3はダラーラほぼ一色となり、今や世界中のレーシングカーがほぼダラーラといっても過言ではないくらいの状況にある。

そしてダラーラ氏(とダラーラ社)には2017年発表のストラダーレ以前にも7回ほど独自ロードカーのプロジェクトがあったそうだ。だが、それらは様々な事情で実現には至らなかった。しかしレーシングカー、特にフォーミュラカーの開発から得た知見をロードカーとして具現するというダラーラ氏の夢は、ついに叶えられたのであった。ストラダーレ(Stradale)、「道」という名のクルマとして。

ダラーラが創る、公道走行可能なスポーツカーを意味する「ストラダーレ」の名称を得たクルマは、いわゆる馬力重視ではなく、軽さ(車重855kg)とダウンフォースを開発の核として生み出された。それこそが本当の走る歓びにつながる、というのがダラーラ(氏と社)の思想。ダウンフォース、マシンを路面に押し付ける力というとレース用語のように思えてしまうが、決してそうではないということだろう。ストラダーレはトップスピードで820kgというダウンフォースを発生するという。

ダラーラ社CEOのアンドレア・ポントレモリ氏が語る。「このクルマは従来にない、とてもユニークな存在なのです。フォーミュラカー(の開発理念)を一般道に移して置いた、そういうところがあるのですから」。

先日の2019年スーパーフォーミュラ開幕戦鈴鹿ではストラダーレのデモランがあり、開発にも参画した1994年全日本F3000王者マルコ・アピチェラがステアリングを握った。ポントレモリ氏によれば、「サーキットというのはストラダーレにとって真に適正なダウンフォースが得られる速度で走れる場所ですので、そこで走って、彼はあらためて感銘を受けた様子でした」とのこと。鈴鹿の東コース区間は、まさにダウンフォースが要求される中高速コーナーが連続する。そこをストラダーレは快調に走り抜けていた。サーキット発の新たなスーパースポーツのかたちが日本にも本格上陸した、そんな印象を抱かせるシーンであった。

よくあるスーパースポーツとは違う魅力を備えた速いクルマ、そんな形容もできそうなダラーラ・ストラダーレは、24日からアトランティックカーズが日本正規輸入者として販売を開始する。ダラーラ社への直接の発注案件が日本にも既に6件ほどあったそうで、それらも引き継ぎつつ、現状で10台前後の話が俎上にあるそうだ。

価格(税別)は、ベースとなるバルケッタ状態が2256万5000円。パドルシフトやガルウイングドア等はオプションになる。なお、イタリアのダラーラ社ではこれまで1台/週だった生産体制がちょうど2台/週になるところだという。ダラーラ・ストラダーレは約5年で600台という総リリース台数が予定されている。

《遠藤俊幸》

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