【ホンダ ベンリイCB90 試乗】軽快な走りと豪華装備はさすが70年代の人気者…青木タカオ

ホンダ ベンリイCB90
ホンダ ベンリイCB90全 25 枚

ホンダCBシリーズは1959年の『ベンリイCB92スーパースポーツ』(124cc)が登場して以来、いつの時代もさまざまな排気量の機種が発売され、じつに60年間にもおよぶ伝統あるホンダの血統だ。

【画像全25枚】

そんななか、いまとなってはマニアックな中間排気量のモデルも数多く存在した。1970年に発売された『ベンリイCB90』もそのうちの1台。90ccと聞けば、現在では「なんてハンパな…」と思うかもしれないが、70年代までは決して珍しくなかった。

1971年までは全日本ロードレース選手権に90ccクラスがあったし、『ベンリイCB90』を発売した70年のホンダは『ベンリイCL90』『ベンリイCD90』『ベンリイSL90』があり、なんとこのクラスだけで4機種が投入されている。

ライバルの布陣も強力で、スズキは『ウルフ90-2』や『ハスラー90』など、カワサキも『90TR』や『90SSDX』など、それぞれ同じように4モデルをラインナップ。ヤマハも『トレール90HT1』があり、90ccという選択肢が確実にあったのだった。

豪華なエンブレムも貼られ、堂々たるスタイル

ホンダ ベンリイCB90ホンダ ベンリイCB90
ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)内にあるホンダコレクションホールにて動態保存されている『ベンリイCB90』に、今回乗せてもらうことができた。『ドリームCB750FOUR』(1969年)など名車と呼ばれるモデルは愛好家も多く、まだまだ見かける機会も多いが、こうしたモデルは逆にレアといえる。たいへん貴重な機会をいただいた。

4サイクルの直立エンジンは軽やかに回り、半世紀が経とうとしているオートバイとは思えぬ身のこなしの軽さ。ハンドリングも軽快で、スイスイ走る。ハンドルがアップライトで、ライディングポジションも90ccにしてはゆったりとしている。

燃料タンクは小粋なストライプ入りで、ホンダウイングの立体エンブレムが誇らしげ。しっかりとニーグリップができる形状で、容量も7.5リットルと大きく本格的だ。ダブルシートも立派で、クッションが分厚く座り心地がいい。オプションパーツとして設定されたリヤキャリアが、働くバイクとしても役立つことを主張していて頼もしいではないか。

49年の時を経た『ベンリイCB90』は、ホンダコレクションホールの職人たちによってコンディションが好調に整えられ、元気よく走ってくれた。昭和から平成、そして令和になっても、このままの姿でここで大切に保管されていくのだ。

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説し、休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持されている。現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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