VWの次世代EV『ID.3』、ベース価格は3万ユーロ切る…先行予約受注を欧州で開始

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ
フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ全 13 枚

フォルクスワーゲンは5月8日、新型EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)の先行予約受注を欧州で開始した、と発表した。

先行予約受注は、欧州の29の市場で行うことができる。ID.3にとって、最も重要な欧州の市場は、ノルウェー、ドイツ、オランダ、フランス、英国、オーストリア。フォルクスワーゲンはID.3を、年間平均で10万台以上販売する計画だ。

発売記念車の1STスペシャルエディションには3種類を設定

ID.3は、ロングホイールベースと短いオーバーハングが特徴で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にしている。ID.3には発売記念車として、「1STスペシャルエディション」が設定される。1STスペシャルエディションでは、4種類のボディカラーと3種類のバージョンが用意される。すべてのバージョンでは、大径ホイールと充実した装備が特徴になる。

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ

1STスペシャルエディションには、ボイスコントロールとナビゲーションシステムを標準装備する。「ID.3 1STプラス」には、先進運転支援システムの「IQ. Light」、ツトーンカラーのエクステリアとインテリアが追加される。さらに、「ID.3 1STマックス」には、大型パノラマガラスルーフに加えて、AR(拡張現実)テクノロジーを採用したヘッドアップディスプレイなどの装備が採用される。

欧州で先行予約した顧客には最大で2000kWh相当の充電を無料で行う

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ

1STスペシャルエディションを先行予約した顧客には、最大で2000kWh相当の充電を無料で行うサービスを初年度に導入する。顧客は、フォルクスワーゲンの充電アプリ「We Charge」に対応した充電ステーションに加えて、欧州全域で可能な限りエコ電力の供給を行う急速充電ネットワーク「IONITY」を利用することができる。

購入を希望する顧客は、専用サイトを通じて、初期生産のID.3を先行予約できる。予約金は1000ユーロ(約12万台)だ。先行予約専用の1STスペシャル エディションは、充実した装備が特徴で、生産台数は3万台に限定される。

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ

3種類のバッテリー容量が選択可能。航続は最大で550km

ID.3シリーズでは、新しい燃費基準のWLTPモードにおいて、330~550kmの航続を実現する3種類のバッテリーが選択可能。1STスペシャル エディションは、その内、最も人気の高い仕様になることが予想されている航続420km(WLTP)のミディアムサイズのバッテリーが搭載される。

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ

最も容量が少ないバッテリーを搭載したベースモデルのドイツ価格は3万ユーロ(約370万円)以下。1STスペシャル エディションの価格は、4万ユーロ(約490万円)以下となる。価格はいずれも、政府の補助金を除いた金額。フォルクスワーゲンによると、ID.3の価格は、『ゴルフ』のディーゼル仕様とほぼ同じ価格帯になる予定という。充電に関しては、出力125kWhの急速充電システムを利用すると、30分以内にバッテリー容量の80%を充電できる。

ID.3は、カーボンニュートラルな車両として、顧客に納車される。サプライチェーンをはじめ、バッテリーセルや車両の生産においても、カーボンニュートラルが目標。そのため、再生可能なエネルギーによって発電された電力の使用を徹底しているという。生産工程において避けられないCO2排出量は、認証された気候プロジェクトへの参加によって相殺される。

フォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.3 のプロトタイプ

なお、1STスペシャルエディションの生産は、2019年末に開始され、最初の車両は、2020年の中頃に顧客に納車される予定だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  2. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  3. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  4. ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
  5. アルピナ『B3』が2度目のフェイスリフトへ! リムジン&ツーリングをWスクープ
  6. SHOEIが新型フルフェイスヘルメット『GT-エアーIII』にグラフィックモデル「DISCIPLINE」を設定
  7. テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
  8. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  9. ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
  10. 三菱『エクリプス クロスPHEV』は、新しい毎日に踏み出せる「今の時代、最強の1台」だPR
ランキングをもっと見る