ボッシュ(Bosch)は5月9日、同社製の電動パワートレインが2022年末までに、全世界でおよそ1400万台の車両に搭載されるとの見通しを発表した。現在のおよそ100万台に対して、14倍に増加することになる。
ボッシュは、都市の大気環境の改善において、電動パワートレイン車が大きな役割を果たすと考えている。ボッシュはeモビリティの新興成長市場において、マーケットリーダーになるべく力を入れており、2025年までにeモビリティ関連で約50億ユーロの売上高を達成することを目指す。この数字は2018年の売上高の10倍に相当する。
ボッシュ製の電動パワートレインコンポーネントはすでに、世界中の100万台以上に搭載されている。2022年末までに、この数が約1400万台に増えると見込まれる。ボッシュはこれまでに、50に上る電動車プラットフォームのパワートレインプロジェクトを展開しており、2018年だけでも30の新規プロジェクトを新たに受注した。
電動化については、燃料電池技術も重視しており、スウェーデンの燃料電池スタックを製造するPowercell社との提携を発表したばかり。燃料電池スタックは、燃料電池システムの価格の約3分の2を占めていることから、Powercell社とスタックを自社開発し、遅くとも2022年までには、市場に投入することを目指している・。
ボッシュの電動車向けバッテリーボッシュ取締役会のフォルクマル・デナー会長は、「パワートレイン技術の分野で価値を創出しようとする競争が激化する中で、ボッシュには大きなチャンスがあると期待している。ボッシュはさまざまなシステムノウハウ、幅広い製品ラインナップ、そして製造における規模の経済性を備えており、世界中の自動車メーカーやモビリティプロバイダーにとって、最適なパートナーとなりうる」と述べている。