シトロエン、『19_19コンセプト』発表…未来の自動運転EV提案

ツインモーターは最大出力462hp。1回の充電での航続は800km

ヘリコプターにインスパイアされた透明なカプセルデザインを採用

デジタルスクリーンやメーターパネルではなく運転席の視野に必要な情報をすべて表示

シトロエン 19_19コンセプト
シトロエン 19_19コンセプト全 26 枚

シトロエンは5月13日、『19_19コンセプト』(Citroen 19_19 Concept)を発表した。実車は5月16日、フランス・パリで開幕する「VIVA TECHNOLOGY」でワールドプレミアされる。

VIVA TECHNOLOGYは、世界最大規模のスタートアップの展示会だ。2016年から開催されており、今年で3回目となる。2017年には、およそ5000社のスタートアップが出展している。

シトロエンは今年のVIVA TECHNOLOGYにおいて、19_19コンセプトを初公開する予定だ。シトロエンは1919年に創業し、今年、ブランド誕生100周年を迎える。VIVA TECHNOLOGYで初公開される19_19コンセプトは、シトロエンの創業100周年を記念するコンセプトカーの第2弾となる。

シトロエンの創業100周年に合わせて企画されたコンセプトカーの第1弾が、ジュネーブモーターショー2019で初公開された『アミ ワン』だ。都市のモビリティに関して、シトロエンのビジョンの「移動の自由」を表現したコンセプトカーで、2名乗りの小型シティコミューターEVを提案していた。

ツインモーターは最大出力462hp。1回の充電での航続は800km

19_19コンセプトでは、AI(人工知能)を備えた自動運転のEVを提案する。EVパワートレインは、フロントアクスルとリアアクスルに、それぞれモーターを搭載し、4輪を駆動する。システム全体で最大出力462hp、最大トルク81.6kgmを引き出す。強力なモーターは、最高速200km/hの性能を可能にしている。

バッテリーは蓄電容量が100kWhと大容量だ。この効果で、WLTP計測モードによる航続は、800kmを確保している。急速充電にも対応しており、20分で600km走行分のバッテリー容量を充電できる。誘導充電システムも装備している。

ヘリコプターにインスパイアされた透明なカプセルデザインを採用

19_19コンセプトは、ヘリコプターにインスパイアされた透明なカプセルデザインを採用する。フロントドアはブラックパネルで覆われており、車両に近づいてくるドライバーのインタフェースとして機能する。例えば、ドアのロックやロック解除をアニメーションのグラフィックメッセージで案内。乗員と車両の対話を追求する。フロントには、フルLEDライトが装備された。

タイヤはグッドイヤーと共同開発された。直径930 mm、サイズは255/30R30という30インチの大径タイヤを履く。ルーフには、2つのLiDARセンサーが装備されており、自動運転を可能にしている。

ボディサイズは全長4655mm、全幅2240mm、全高1600mm、ホイールベース3100mm。ロングホイールベースにより、大容量のバッテリーを搭載することが可能になったという。サブフレームは、スケートボードのように設計されており、バッテリーなどの技術コンポーネントが意図的に見えるように設計している。

デジタルスクリーンやメーターパネルではなく運転席の視野に必要な情報をすべて表示

インテリアは、リビングルームとしてデザインされた。スタイルソファ、長椅子、オットマン、読書用のアームチェアで構成されている。乗員は移動中、本や雑誌を読んだり、ビデオゲームをしたり、食事したり、音楽を聴いて共有したり、映画を観たりしてくつろぐことができる。

ダッシュボードには、乗員のニーズを予測するパーソナルアシスタントを装備した。デジタルスクリーンやメーターパネルではなく、運転席の視野に必要な情報をすべて表示する。一方、完全自動運転モードでもステアリングホイールは存在したままで、必要に応じてドライバーが手動運転に切り替えることができる。Bピラーを廃しており、すべての乗員が快適にキャビンにアクセスすることを可能にしている。

《森脇稔》

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