[カーオーディオ“チョイスのキモ”]スピーカー その2…フルレンジとセパレート

セパレートスピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G300)。
セパレートスピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G300)。全 1 枚

車内の音響システムをグレードアップさせたいと思っている方々に向けて、カーオーディオユニットの“チョイスのキモ”を解説している当連載。まずは「スピーカー」について考えている。今回は、「フルレンジタイプ」と「セパレートタイプ」の特長解説をお届けする。

前回、市販スピーカーには「フルレンジタイプ」と「セパレートタイプ」とがあることを説明した。今回はそれを踏まえ、それぞれの利点を明らかにしていこうと思う。

最初に「フルレンジタイプ」について説明していく。なお当タイプは、「コアキシャルスピーカー」とも呼ばれている。“コアキシャル”とは“同軸”という意味を持つ言葉だが、「フルレンジタイプ」ではミッドウーファーの同軸上にツイーターが取り付けられているので、そこのところをフィーチャーして「コアキシャルスピーカー」とも称されている、というわけなのだ。

さて、「フルレンジタイプ」にはどのようなメリットがあるのかというと…。真っ先に挙げるべきは「音のまとまりが良いこと」だ。“コアキシャル”構造が取られているので、低音から高音までが1箇所から発せられることとなるので、サウンドの一体感を出しやすくなるのだ。

対して「セパレートタイプ」では、ツイーターとミッドウーファーの取り付け位置が離れてしまうので、音をまとめるのが難しくなる。

そして「フルレンジタイプ」は、取り付けがしやすいこともメリットだ。スピーカーユニットをドアに装着すれば取り付け作業を完了できる。ツイーターを取り付ける手間が掛からない。

しかしながら、「音が足元にたまりやすい」、ということも少なからず言える。対してツイーターを高い位置に取り付けられる「セパレートタイプ」では、サウンドステージを高い位置に上げやすい。

なお、いろいろな考え方があるのだが、音をまとめやすいことと、サウンドステージを上げやすいこと、この2つを比べると、後者の方がメリットとして大きいと考えられる傾向が強い。結果、そこのところが重んじられて「セパレートタイプ」の方が需要が大きくなっている。それを受け、製品ラインナップも圧倒的に「セパレートタイプ」の方が多くなっている。

今回はここまでとさせていただく。次回もタイプ解説を続行する。お楽しみに。

「サウンドユニット」の“チョイスのキモ”を徹底解析! Part1・スピーカー編 その2「タイプ解説 ll」

《太田祥三》

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