【スーパーフォーミュラ 第2戦】レッドブル系F1候補生のダニエル・ティクトゥム、初オートポリスで金曜1番時計をマーク

#15 ティクトゥムがトップタイムをマーク。
#15 ティクトゥムがトップタイムをマーク。全 8 枚

全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第2戦の予選日を翌日に控えた17日、開催地の大分県オートポリスで金曜フリー走行(予選前日の専有走行)が行なわれ、レッドブル系列のF1候補生、ダニエル・ティクトゥム(チーム無限)がトップタイムをマークした。

全7戦が今季は4~10月に月間1回のペースで開催されるSF、5月は九州のオートポリスがバトルステージである。昨年同時期のオートポリス戦が荒天で決勝中止となっているため、今年こそは好天続きのレースウイークエンドを望みたいところだが、土~日に関しては(金曜時点で)どうも予報が良くない。

特に土曜の予選日の雨が強く懸念されるなか、金曜フリー走行は午後1時45分から1時間にわたり曇り空の下で実施された。セッション中に雨のパラつきが複数回あったが、走行を終えたドライバー何人かに訊いたところ、ドライ路面用タイヤでのタイムに影響するものではなかったようである。

開幕戦に続き11チーム20台が今回も参戦。ただしドライバー変更が1件発生しており、ホンダ勢の一角を占める1カーエントリーチーム、REAL RACING(17号車)には昨季まで同チームのレギュラーだった塚越広大が今回から復帰している。シャシーは全車が今季新型のダラーラSF19、タイヤは全車ヨコハマ、エンジンはトヨタとホンダの2種。

今回の金曜1番時計は#15 D.ティクトゥム(TEAM MUGEN/ホンダ)がマークした。各選手がベストタイムを出した時の装着タイヤのマイレージやテストメニュー自体が完全には一致しないなかでの走行セッションではあるが、1分26秒170は後続をコンマ3秒ほど離してのトップタイムだ。

6月で20歳になる英国籍ドライバー、2017~18年にF3マカオGPを連覇したティクトゥムはレッドブル系の次期F1候補生。今回のレースの直前にはスペイン・バルセロナでのF1テストに参加しており、日本に着いたのは前日の夜だったらしい。走行後、ジェットラグの影響は? と訊くと「大丈夫。コーヒーとレッドブルをたくさん飲んだから(笑)」。さすがF1候補生という受け応えである。

ティクトゥムは今季が初のSFフル参戦。昨季もチーム無限からスポット参戦しているが、オートポリスで戦うのは初めてだ(SFの実戦は通算4戦目)。中高速コーナーが連なる難コースの印象は「エクセレントだね。特にターン8からコースの最後までの区間、セクター2と3かな、気に入ったよ」と、初めてでも苦にしている様子はない。

トップタイム自体についてはあくまで参考どまりのものであることは彼ももちろん承知している。だが、それを考慮したうえでも、「(前戦の)鈴鹿よりも我々の状況がいいということは言えると思う」。レースでの目標を尋ねると「明日の予選は雨の可能性が高そうだし、とにかく『Do My Best』だね。それが目標であり、それを成し遂げるよ。表彰台に立つ? もちろんそうなればいいと思う」。地に足つけて、乱戦となりそうなレースウイーク本番を戦い抜く構えのティクトゥムだ。

F1へのアンテナ感度の高い日本のレースファンからの人気は既に相当なものであるティクトゥム。近い将来、トロロッソ・ホンダやレッドブル・ホンダでF1実戦を戦う可能性もある若武者のオートポリスでの活躍に、あらためて期待が高まる金曜フリー走行だった。

金曜の2~6番手タイムは以下の通り。ここまでの6人が1分26秒台をマークしている。

2位 #64 A.パロウ(TCS NAKAJIMA RACING/ホンダ)
3位 #5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)
4位 #39 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)
5位 #8 大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS/トヨタ)
6位 #50 L.アウアー(B-Max Racing with motopark/ホンダ)

参考タイムではあるが、優勝経験者の#8 大嶋以外はSFにフル参戦するのは今季が初めてになる選手が上位を形成。天候がまったく違ってくるかもしれないとはいえ、なかなかに面白い様相で予選日へと向かうこととなった。

SF第2戦のノックアウト予選は明日(18日)の午後3時開始予定。なお、SF併催を原則とする新ツーリングカーレースシリーズ「TCRジャパン」が今回のオートポリス戦で開幕を迎えることにもなっている。

《遠藤俊幸》

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