日野が訴求、ハイブリッドのメリットは商用車で大きい…人とくるまのテクノロジー2019

日野自動車(人とくるまのテクノロジー2019)
日野自動車(人とくるまのテクノロジー2019)全 11 枚

22日から24日までの3日間、パシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2019」。トヨタグループのトラックメーカー、日野自動車は今年中の発売が見込まれている小型トラック『デュトロ・ハイブリッド』の改良版を先行展示した。

改良新型にはLEDヘッドランプ、誤発進抑制装置や衝突軽減ブレーキなどの機能がパッケージされた安全支援システム、クリアランスソナーなどの新技術が投入される見通しとのこと。

ブースの奥には今夏に発売が予定されている、総重量25トンクラスの大型トラック『プロフィア・ハイブリッド』の新開発パワートレインが置かれている。エンジンを13リットルから9リットルにダウンサイジングする一方で、12速自動変速機に出力90kWの電気モーターを仕込み、総容量11kWhのリチウムイオン電池で駆動させる。日野関係者によれば、非ハイブリッドに対して15%ほどの燃費向上が見込めるという。大型トラックは走行距離がかさむため、車両価格の高さを経費節減効果で十分相殺できるという算段だ。

「メリットは燃費だけではありません。ハイブリッドの電力は電装品を動かすのにも使えます。たとえば冷凍車ですが、普通のパワートレインですと荷の積み下ろしのさいも発電おのためにエンジンを回し続ける必要があるのに対して、ハイブリッドはエンジンを停止させ、リチウムイオン電池の電力で冷凍システムを作動させることができます。バッテリー電力にある程度の余裕がありますから、2時間は動かし続けることができるでしょう」(日野関係者)

また、ブースの片隅では日野が連綿とチャレンジしてきたパリダカールラリーの記録映像も流されていた。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  5. 『GRカローラ』『フリード』『ソリオ』の走りを変える! ブリッツの「スロコン」「スマスロ」が適合
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る