つくばエクスプレスが2030年代前半までに8両化へ…朝ラッシュ時の混雑率を150%以下まで緩和

現在、ホーム延伸工事が進められているつくばエクスプレス(TX)の秋葉原駅。
現在、ホーム延伸工事が進められているつくばエクスプレス(TX)の秋葉原駅。全 2 枚

秋葉原駅(東京都千代田区)とつくば駅(茨城県つくば市)を結ぶ、つくばエクスプレス(TX)線を運営する首都圏新都市鉄道は5月31日、2019年度から混雑緩和対策として編成を8両化する事業に着手すると発表した。

TX線では、朝ラッシュ時1時間あたりの最混雑区間における運行本数を現行の22本から25本に増強する「25本化事業」が2020年春に実施される予定となっているが、2030年代までには沿線人口の増加により、さらなる利用者増や朝ラッシュ時の混雑・遅延が見込まれることから、8両編成化に踏み切ることになった。

6両編成で運行されている現状では、2018年度の朝ラッシュ時混雑率が169%だったが、25本化事業が実施されれば155%に低減。さらに8両編成化が実現すれば1編成あたり30%程度の輸送力が増強され、その後の輸送需要を勘案しても混雑率は150%を下回るという。

8両編成化に際しては、ホームや車両留置線の延伸、変電所の増強、TX総合基地内設備の新造といった設備関連に360億円程度を投じる予定だが、車両増備の規模については今後決定するとしている。

8両編成化に必要な車両留置線延伸工事の様子。TX総合基地と八潮駅の留置線を約120mから約160mとする。写真は八潮駅の留置線延伸部分。8両編成化に必要な車両留置線延伸工事の様子。TX総合基地と八潮駅の留置線を約120mから約160mとする。写真は八潮駅の留置線延伸部分。

事業については、終電~初電の間に2~3時間程度で行なう日常の保守・修繕工事と並行して実施すること、TX線が地下と高架の完全立体構造となっているため、資材搬入できる箇所が限定されることから、10年超を要するとしている。したがって、8両編成の実現は2030年代前半になる予定だ。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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