キャデラック、CT4-V と CT5-V にさらなる高性能モデル計画…プロトタイプの画像

最大出力はCT4-Vが320hp、CT5-Vが355hpと、競合モデルと比較すると抑えぎみ

さらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車を公開

先代のCTS-Vの最大出力649hp、ATS-Vの最大出力470hpを凌駕するか

キャデラック CT4-V のさらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車
キャデラック CT4-V のさらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車全 6 枚

キャデラックは6月1日、5月30日に米国で発表したばかりの最新「Vシリーズ」、『CT4-V』(Cadillac CT4-V)と『CT5-V』(Cadillac CT5-V)に、さらなる高性能モデルを計画していると発表した。

Vシリーズは、「キャデラックレーシング」の血統を受け継ぐスーパースポーツセダンだ。モータースポーツに参戦しているキャデラックは、FIA(国際自動車連盟)のGT3クラスを主戦場とし、2004年からの11年間に5度のマニュファクチャラーチャンピオンシップを獲得している。

そんなキャデラックレーシングの技術と、歴戦の中で培ってきたノウハウを注いで開発されたのが、Vシリーズだ。世界中のライバルを凌駕するパワーと運動性能、研ぎ澄まされたデザインとテクノロジーなどを追求している。Vシリーズは2004年、米国で発表された。2009年の第2世代から、日本国内にも導入されている。このVシリーズの最新作として、5月30日に米国で発表されたのが、CT4-VとCT5-Vだ。

最大出力はCT4-Vが320hp、CT5-Vが355hpと、競合モデルと比較すると抑えぎみ

CT4-Vは、近い将来発表予定の『CT4』の高性能バージョンだ。CT4-Vのパワートレインには、直噴2.7リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。このエンジンには、独自の3ステップスライディングカムシャフトを採用し、あらゆる速度域でパフォーマンスを発揮する。スペックは、最大出力が320hp/5600rpm、最大トルク51kgm/1800rpmとなる。

一方、キャデラックの新ミドルセダン、『CT5』の高性能グレードとして設定されたのが、CT5-Vだ。CT5-Vのパワートレインは、直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンだ。最大出力は355hp/5600rpm、最大トルクは55.3kgm/2400~4400rpmを引き出す。

両モデルは最新のVシリーズとはいえ、CT4-Vで最大出力320hp、CT5-Vで最大出力355hpのスペックは、競合モデルと比較すると抑えぎみだ。例えば、メルセデスAMG『C63S』は、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンが最大出力510hp、最大トルク71.4kgm、BMW『M3 CS』は、直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンが最大出力460hp、最大トルク61.2kgm、アウディ『RS5スポーツバック』は、直噴2.9リットルV型6気筒ガソリンツインターボが最大出力450hp、最大トルク61.2kgmを獲得している。

さらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車を公開

そこで、キャデラックは、発表したばかりのCT4-VとCT5-Vに、さらなる高性能モデルを計画していると発表した。米国ミシガン州で開催された「デトロイト・グランプリ」において、2台の開発プロトタイプ車を公開している。キャデラック CT5-V のさらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車キャデラック CT5-V のさらなる高性能モデルの開発プロトタイプ車

現時点では、さらなる高性能モデルのスペックは明らかにされていないが、CT4-Vの先代モデルの『ATS-V』、CT5-Vの先代モデルの『CTS-V』に匹敵、または凌駕するパフォーマンスが追求されると見られる。

先代のCTS-Vの最大出力649hp、ATS-Vの最大出力470hpを凌駕するか

CTS-Vは、キャデラック『CTS』シリーズの最強グレードで、パワートレインは直噴6.2リットルV型8気筒スーパーチャージャーだ。『コルベットZ06』と基本を共用するこのV8は、最大出力649hp/6400rpm、最大トルク87.2kgm/3600rpmを引き出す。0~96km/h加速は3.7秒、最高速は322km/hの性能を備える。

一方、ATS-Vは、キャデラック『ATS』シリーズの頂点に立つ高性能グレードだ。パワートレインは、直噴3.6リットルV型6気筒ガソリンエンジンを、2個のターボで過給したユニット。最大出力470hp、最大トルク61.5kgmを発生する。トランスミッションはパドルシフト付き8速AT。0~96km/h加速は3.9秒、最高速は299km/hに到達する。

《森脇稔》

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