進化する建機、大型機器に対応の電磁両立性試験棟---国内初、ULが新設へ

新試験棟完成予定図
新試験棟完成予定図全 2 枚

米国の第三者安全科学機関であるULの日本法人、ULジャパンは、三重県伊勢市の伊勢本社内に、第三者機関として国内初となる、建設機械などの大型機器向け電波暗室を備えたEMC(電磁両立性)試験棟を新設する。10日にULジャパンが発表した。

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新EMC試験棟は2020年7月に竣工予定で、同月稼働予定の電波暗室は、第三者機関が保有する電波暗室の中で、建機の利用が可能な暗室仕様を満たす日本国内唯一の施設となる予定だ。

国土交通省は2015年12月に、ICTを建設現場に導入することにより、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取組み 「i-Construction(アイ・コンストラクション)」の導入を表明した。ICTの導入や電動化が加速し、自動運転の開発も進んでいる。同時に、多くの電子部品が搭載されるようになった建機から発せられる、電磁ノイズによる電子部品同士の電磁干渉が事故につながる可能性も指摘されている。こういった事故を防ぐために、EMC試験の重要性が高まっている。

また、日本建機メーカーの輸出割合は50%と高く、全世界への展開が見込まれている。建機を欧州に上市するには、EU整合法令への適合が必要だ。欧州規格の強制化により建機本体に電波照射が求められることとなる。新試験棟は、変化する法規制/規格への適合を支援する。

新設予定の電波暗室は、電波暗室内寸法が縦18.2m×横23.2m×高さ11.0m、入口寸法が幅8m×高さ8m、耐荷重100t。大型機器に対応する排気設備を備える。第三者機関として建機の利用が可能な暗室仕様を満たす国内唯一/国内最大の特別仕様の電波暗室となる予定。建機に限らず仕様範囲内であればフォークリフト、クレーン、バス、トラック、電車、大型農機、小型飛行機等のEMC試験も対応が可能だ。

ULは、日本においてモビリティ産業の「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化」対応を支援する安全コンプライアンス・サービス事業を強化してきた。EMC試験棟新設はその一環。EMC試験棟新設に伴い10日、伊勢市役所で立地協定の調印式が開催された。

《高木啓》

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