【日産 デイズ 新型試乗】運転感覚が上品なのはノーマルエンジンだ…渡辺陽一郎

日産にとって貴重な新型車

運転感覚が上品なのはノーマルエンジン

質感はコンパクトカーを飛び越してミドルサイズカー並み

日産 デイズ 新型
日産 デイズ 新型全 8 枚

日産にとって貴重な新型車

2010年以降の日産は、日本国内で発売する新型車を減らした。今は1~2年に1車種程度だから、設計の古いクルマが多い。その意味で2019年3月28日に発売された軽自動車の『デイズ』は、貴重な新型車だ。2019年に発売される日産の新型車は、おそらくデイズだけになる。

【画像全8枚】

先代型の開発は、姉妹車の『eKシリーズ』と併せて三菱が担当したが、新型は違う。開発は日産、製造は三菱が行う。開発と製造メーカーが異なるのは珍しく、相当な困難を伴ったが、ある開発者は「互いに分かり合えることも多かった」という。今の三菱は、日産/ルノーと提携しているから、工場の製造水準をこの2メーカーと比較される。レベルアップを図らねばならない部分もあるようだ。

運転感覚が上品なのはノーマルエンジン

日産 デイズ 新型日産 デイズ 新型
日産が開発したから、エンジンやプラットフォームは新しい。ノーマルエンジンの動力性能はあまり高くないが、実用回転域の駆動力に余裕があって運転しやすい。最大トルクは『ワゴンR』や『ムーヴ』と同じ6.1kg-mだが、3600回転で発生させる。ノイズが小さいことも特徴だ。

ただし有段AT風のステップ変速制御は不要だろう。フル加速するとエンジン回転が6500回転まで高まり、一度5000回転に下がって再び上昇する。これが有段AT風なのだが、5000回転以上はほとんど使わない。

ターボは最大トルクが1.7倍だから、幅広い回転域で加速力に余裕が生じる。1リットルエンジンの感覚で走れるが、頻繁に使う2000~2500回転付近のノイズが粗い。登坂路の多い地域にはターボを推奨するが、運転感覚が上品なのはノーマルエンジンだ。

乗り心地は少し硬く、15インチタイヤ装着車(165/55R15)はこの傾向が強い。その代わり操舵感は少し機敏で、車両の向きを変えやすい。14インチ(155/65R14)は、操舵感、乗り心地ともにマイルドでバランスが良い。

質感はコンパクトカーを飛び越してミドルサイズカー並み

日産 デイズ 新型日産 デイズ 新型
内装は上質で、前席は体をしっかり支える。注意したいのは後席だ。座面の柔軟性が乏しく、体がシートに沈みにくい。床と座面の間隔も足りず、足を前方に投げ出す座り方になる。頭上と足元の空間が広いので、後席を快適に仕上げれば、4名乗車の快適な軽自動車になり得る。今後改善して欲しい。4名で乗車しても、平坦路ならノーマルエンジンでパワー不足はない。

なおプレミアムコンビネーションインテリアの合皮&トリコットのシート生地、ボレロの専用シート生地は、柔らかくて伸縮性がある。後席の座り心地が少し快適になるので、ファミリーカーとして使うなら検討すると良い。この内装では、インパネなどに糸を使った本物のステッチ(縫い目)が入り、質感はコンパクトカーを飛び越してミドルサイズカー並みに高まる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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