アルピーヌ A110 に高性能モデル「S」…1.8ターボは292馬力に強化

アルピーヌA110S
アルピーヌA110S全 10 枚

ルノー傘下のアルピーヌは6月13日、アルピーヌ『A110S』(Alpine A110S)を欧州で発表した。

同車は、「A110」をベースに開発された高性能モデルだ。パワフルなエンジンに強化された足回りを組み合わせ、ミッドシップスポーツカーとしてのキャラクターを、いっそう鮮明にしている。

A110には、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。最大出力は252ps、最大トルクは32.6kgmを引き出し、後輪を駆動する。車両重量は1080kgと軽量で、パワーウエイトレシオは4.3kg/psと優秀。トランスミッションは、ゲトラグ製の7速デュアルクラッチだ。A110は、0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。

0~100km/h加速は4.4秒に短縮

これに対して、今回発表されたA110Sでは、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを、さらなる高性能化を求めてチューニングした。ターボチャージャーのブースト圧は、より高いパフォーマンスを実現するために、0.4バールに引き上げた。その結果、最大出力はプラス40psの292ps/6400rpmを獲得する。最大トルクは32.6kgmと変わらないが、2000~6400rpmの幅広い領域で、発生し続ける特性とした。

A110S は、車両重量が1114kg。トランスミッションはゲトラグ製の7速デュアルクラッチだ。動力性能は、0~100km/h加速を4.4秒で駆け抜け、最高速は260km/hに到達する。

足回りを専用チューニング

A110Sでは、サスペンションのセットアップ、スタビリティコントロールの設定、ホイールのデザイン、タイヤの構造やコンパウンドなど、専用チューニングの足回りを採用する。

A110と同じく、軽量でコンパクトなアルミボディ構造が基本だ。専用チューニングの足回りは、より明確にダイナミックなキャラクターを与えているという。新設計のスプリングはレートが50%硬く、ダンパーはそれに応じて調整された。スタビライザーは、重量を最小限に抑えるために中空構造とし、硬さは2倍の設定としている。また、車高が4mmダウンしたことにより、車の重心が最適化された。高速安定性とステアリングレスポンスを高めている。

新デザインのホイールには、ミシュランの「パイロットスポーツ4」タイヤを組み合わせる。タイヤサイズはフロントが215/40R18、リアが245/40R18。このタイヤは、特殊な構造とコンパウンドにより、優れたグリップを実現しているという。

ESCシステムは、とくにトラックモードで、安定性を引き上げるチューニングを施した。ESCシステムは、カットオフすることができる。大容量ブレーキは、ブレンボ製キャリパーを標準装備する。直径320mmのバイマテリアルディスクをオプション設定している。

専用仕上げの内外装でよりスポーティに

外観は、カーボンファイバー製のリアピラーのフラッグ、オレンジのブレーキキャリパー、ダークフィニッシュ仕上げの「GTレース」ホイールなどが特長だ。専用のマット仕上げの「Gris Tonnerre」塗装もオプションで選択できる。

室内では、オレンジのステッチが青いステッチに代わって装備される。ルーフライニング、サンバイザー、ドアトリムには、ブラックの「ディナミカ」素材で仕上げる。シートもダイナミカを使用しており、このサベルト製シートは、1脚13.1kgとした。ステアリングホイールは、12時の部分にオレンジ色のマーカーを追加したレザー&ディナミカ仕様だ。ペダルとフットレストは軽量のアルミ製。キャビンには、カーボンファイバーとオレンジ色の旗のエンブレムが配されている。

《森脇稔》

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