自動運転時代のコネクテッドカー…日産自動車コネクティドカー&サービス開発部主管村松寿郎氏[インタビュー]

自動運転時代のコネクテッドカー…日産自動車コネクティドカー&サービス開発部主管村松寿郎氏[インタビュー]
自動運転時代のコネクテッドカー…日産自動車コネクティドカー&サービス開発部主管村松寿郎氏[インタビュー]全 1 枚

5Gプレサービスがいよいよ今秋から開始となり、MaaSと自動運転・コネクテッドカーが親密な関係になりつつある。東京オリンピック、パラリンピックとその後の自動運転社会に向けたMaaSと新モビリティサービスをテーマとしたセミナー「東京オリ・パラとCASE・MaaS」に登壇予定の、日産自動車でコネクティドカー&サービス開発部テレマティクス開発グループ、 AD&ADAS先行技術開発部HDマップ開発グループ、コネクティドカー&自動運転事業本部モノづくりグループの3グループの主管を兼任する、村松寿郎氏にこれまでの歴史、自動運転時代のコネクテッドカーについて聞いた。

上級グレードからエントリークラスに


---:コネクテッドカーの歴史を教えてください。
村松氏: コネクテッドカーについて、日産は1998年からサービスをはじめました。その当時は「コンパスリンク」という名前でした。実はその当時から基本的なことはあまり変わっていません。

主にデータセンターとライブオペレーター機能があります。クルマの運転中はハンドルを握らないといけないので、ライブオペレーターとの会話でのサービスが主になります。加えていろいろな情報提供が加わります。例えば、近くのレストラン検索をする場合は、声での返答と目的地情報がカーナビにダウンロードされてカーナビの目的地になることがコンパスリンクの一番初めの機能です。

2002年にサービス名が「カーウィングス」に名称がかわります。コンパスリンクは上級グレードのクルマに搭載させていました。カーウィングスはエントリークラスのマーチからはじめました。ITリテラシーの高い世代にターゲットを絞ったからです。コミュニケーション方法もオペレーターとではなく、データコミュニケーションや情報提供の方がこれから主になるからではないかと考えました。

途中でサービス名が「NissanConnect」に変わりますが、これまでの流れが今でも続いています。これが日本でのサービスの流れです。

転換期はEVの発売


---:転換期は?
村松氏:転換期となったのは2010年のEVリーフの発売です。

それまでは通信手段としてはお客様の携帯電話を使っていましたが、リーフにはクルマ専用の通信機を搭載させました。これによりお客様がクルマから離れたときでもサービスが提供できるようになりました。リーフはEV量販車として世界初、24kwhのリチウムイオンバッテリーを積んで日米欧の市場に投入しました。EVの開発を長年行ってきたので安全性には問題ないとは思っていてもどのように使われるのか分からないため、リチウムイオンバッテリーの状態を見守るためのデータを一元管理することにしました。EV用コネクテッドサービスの開始です。

技術と社会のトレンドの変化


村松氏:クルマはナビゲーションユニットが高度化しコンピューターのようになっていきました。一方スマートフォンが普及し、お客様は自分のスマホの中でアプリを使うようになりました。このように技術トレンドと社会トレンドが合わさり、クルマのテレマティクスサービスから、アプリをダウンロードさせてクルマの車載機でクルマを動かすサービスやスマホの画面をクルマの画面で見たり操作したりするようになるなど、新たなサービスが加わるようになってきています。

プローブ情報のデータ活用によるサービス


---:他にはどのようなことができるようになっていますか?
村松氏:プローブ情報をクルマから吸い上げることができます。自社内の活用のみならず、いろいろなサービスに活用していくのがこれからの流れです。例えばクルマのデータを活用した交通情報の提供や走った分だけ保険などもその一例です。

さらには“走った分だけ”から“どのように走ったか”へと保険が変わってきています。損保会社にとってはリスクに対する保険のつくり方が可能となるわけです。

ハンドルから手を離した状態での運転


---:これからのコネクテッドカーは?
村松氏:自動運転関係のコネクテッドが出てくるようになります。先日プロパイロット2.0を発表しました。

これまでのプロパイロットは単一車線における巡航時や渋滞時の走行を支援するものでしたが、プロパイロット2.0では、3Dの高精度地図を使って車線変更のアシストなどが可能になります。

ナビゲーションで目的地を設定すると、目的地までの高速道路区間においては、、ドライバーが直ちにハンドル操作が可能な状態であれば、同一車線内ではハンドルから手を離した状態での運転が可能となります。

更に詳細は、 6月19日、20日に東京オリ・パラとCASE・MaaSのキープレイヤーが一堂に会するセミナーでお話しいただく予定です。詳細はこちらから。

《楠田悦子》

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