ヤマハ発動機、小型浄水装置10基をセネガル政府へ引き渡し

クリーンウォーターシステム引き渡し式典の様子(左は新井 辰夫 在セネガル日本国大使館 特命全権大使)
クリーンウォーターシステム引き渡し式典の様子(左は新井 辰夫 在セネガル日本国大使館 特命全権大使)全 2 枚

ヤマハ発動機は、セネガル川流域に小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」10基の設置を完了し、セネガル政府への引き渡しを行った。

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これは、2013年6月に開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において、アフリカへの支援策として日本政府が掲げた「1000万人に対する安全な水へのアクセス及び衛生改善」を具現化するもの。同社は日本政府からセネガル政府への無償資金協力案件を落札し、2018年2月から設置工事を進めていた。

同システムは「緩速ろ過」という自然界の水浄化機能をベースにしたシンプルな構造が特徴。大きな電力を必要とせず、専門の技術者によるメンテナンスが不要なため、住民による自主運営が可能な浄水システムで、アフリカやアジアの新興国を中心に今回の10基を含めて36基を設置(2019年5月末現在)している。

同社では、外務省、経済産業省、JICA(国際協力機構)、JETRO(日本貿易振興機構)などの公的機関、UNDP(国連開発計画)など国際機関との連携・協力によって、この小型浄水装置の導入を進めている。この活動は、SDGs(持続可能な開発目標)の「目標6:すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」への取り組みでもある。

同システムは、凝集剤やフィルターを使用しないため、運用による環境負荷が低く、河川や湖沼の表流水を原水に、1日に8000リットル(約2000人分)の浄水を供給できる。河川や池の水を「安心・安全な水」に変えることで、衛生概念の向上、下痢・発熱などの低下のほか、水汲み仕事からの解放による生産・学習活動への転換、水配達や清浄・製氷などのビジネスによる村落開発など、暮らしに様々な変化が起こっている。さらに自主運営のための水委員会が設立されるなど、自治能力の向上にもつながっている。

《丹羽圭@DAYS》

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