JR旅客5社が一斉に運賃・料金改定を申請…消費税10%化に対応 10月1日実施へ

JR東日本の普通旅客運賃は基本的に10円未満は四捨五入となるが、山手線をICカードで利用した場合は一律に切り上げとなる。
JR東日本の普通旅客運賃は基本的に10円未満は四捨五入となるが、山手線をICカードで利用した場合は一律に切り上げとなる。全 2 枚

JR北海道を除くJRグループ旅客5社は7月2日、同日付けで国土交通大臣に対して消費税引上げに伴なう運賃・料金の変更認可申請を行なったと発表した。

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6月21日に開催された臨時閣議で決定された「経済財政運営と改革の基本方針」(いわゆる「骨太の方針」)に、消費税率を10月に10%へ引き上げることが明記されたことを受けた措置。各社とも10月1日の改定を予定している。

各社の発表によると、消費税引上げ相当分を公平に転嫁するため、基本的に運賃・料金の改定率を全体で「110/108」としており、普通旅客運賃の改定額は、税抜運賃(消費税5%時の税込普通旅客運賃から税額分を引いた運賃)に改定率を乗じたものとし、10円未満の端数を四捨五入する。

ただし、会社によってはこの改定で収入が「110/108」の範囲より不足または超過することが見込まれるため、一部の運賃や料金の端数処理などで調整する意向が示されており、端数処理が一部異なることもある。

各社ごとの改定内容は次のとおり。

■JR東日本
普通旅客運賃については、11km以上で「賃率×中央キロ(運賃のキロ地帯区分ごとに定められた中央値)で認可を受けている額」を税抜運賃として、改定額を算出する。

端数処理については、ICカード利用の場合は1円未満の端数を切り捨てるが、山手線内や電車特定区間、東京地区の特定区間内相互発着区間では、ICカードの利用者が約9割を占めるという事情から、10円未満が一律に切り上げられる。

ただしこの改定では収入が不足するため、山手線や電車特定区間、東京地区の特定区間内相互発着の定期旅客運賃の改定率を引き上げて調整する。

JR東日本によると、今回の改定により幹線・地方交通線ではICカードの場合、紙の切符に比べて高価・安価、もしくは同一となる区間が混在し、「運賃の大小関係」が変わる区間もあるとしている。

また、電車特定区間や山手線内については、紙の切符よりICカードのほうが安くなるか同額になるという。

■JR東海
普通旅客運賃のみ「110/100」を乗じて算出する。

ただし、この改定では収入が超過するため、東海道新幹線の特定特急料金と東海道本線名古屋~岡崎間・金山~岐阜間の特定普通運賃を四捨五入で切り上げとなるところを切り捨てにするとともに、特定定期旅客運賃の改定率を「110/108」より低くなるように調整する。

■JR西日本
収入が超過するため、電車特定区間や大阪環状線内、特定区間の普通旅客運賃、新幹線の隣接駅間に適用される特定特急料金、在来線B特急料金の一部を端数切り捨てにして調整する。

■JR四国
普通旅客運賃のみ「110/100」を乗じて算出するが、収入が超過するため普通旅客運賃の一部を引き下げることで調整する。

■JR九州
普通旅客運賃のみ「110/100」を乗じて算出するが、収入が不足するため、一部運賃などの端数切り上げを行なう。

なお、JR北海道については、消費税率に伴なう以外の改定が行なわれる関係で、5月10日付けで申請が出されており、7月1日には国土交通省運輸審議会による公聴会が札幌市で開催されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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