アウディ SQ7 改良新型、欧州最強ディーゼル搭載…最大トルク91.8kgm

アウディ SQ7 TDI 改良新型
アウディ SQ7 TDI 改良新型全 14 枚

アウディは7月22日、大型SUVの『Q7』の高性能モデル、『SQ7 TDI』(Audi SQ7 TDI)の改良新型を欧州で発表した。

SQ7 TDI 改良新型は、アウディの高性能車、「Sモデル」の最新作だ。ベース車両のQ7に、欧州で改良新型が発表されたのを受けて、『SQ7』にも改良新型が登場している。

Sモデルらしいスポーティな内外装

内外装は、アウディのSモデルらしいスポーティな仕上げとした。フロントマスクには、アウディの最新デザイン言語を反映する。シングルフレームグリルは、6本の縦バーが入る大型の八角形デザインとし、力強さを表現した。このグリルはダブルルーバーで構成されており、マットシルバーフレームで囲まれている。ドアミラーカバーやアンダーボディプロテクション、サイドシルのインレイなどはマットシルバー仕上げだ。リアには、艶消しチタンブラックのハニカムグリッドインサートとディフューザーが装着される。最新のLEDヘッドライト&テールランプも採用された。

室内は、ダークレザーとアルカンターラを組み合わせた。スポーツシートやステンレス製のペダル&フットレストを標準装備した。アルミ製のインレイが施された発光式ドアシルトリムも装備している。

2つの大型ディスプレイを新採用

コクピットには、2つの大型タッチスクリーンディスプレイを新たに配置した。操作は、素早く簡単に行うことができ、触覚と音のフィードバックで確認できる。走行に関する情報は、ドライバー正面のフルデジタルの「アウディバーチャルコックピット」に表示する。

インフォテインメントシステムとして、「MMIナビゲーションプラス」を標準装備する。このシステムには、LTEアドバンスト規格に対応し、Wi-Fiホットスポット機能を備えた「アウディコネクト」のデータモジュールが含まれている。オンライン交通情報、「Google Earth」によるナビゲーション、ハイブリッドラジオなどが装備される。「MMIオペレーティングシステム」には、クラウドベースのアマゾン(Amazon)の音声アシストサービス、「アレクサ(Alexa)」が新採用されている。

0~100km/h加速は4.8秒

最新のSモデルは、欧州ではディーゼルエンジンを搭載する。『S4』、『S5』、『S6』、『S7スポーツバック』、『SQ5』、『SQ8』が、すでに欧州ではディーゼル搭載の高性能モデルとして登場した。SQ7の改良新型にも、高性能なディーゼルエンジンを搭載する。

直噴V型8気筒ツインターボディーゼルエンジンは4.0リットルの排気量を備え、最大出力435hp、最大トルク91.8kgmを発生する。アウディによると、このスペックは、欧州市場におけるディーゼルエンジンで最強という。91.8kgmもの強力なトルクは1250~3250rpmの領域で引き出される。トランスミッションは8速「ティプトロニック」で、駆動方式は4WDの「クワトロ」だ。SQ7 TDI改良新型は、0~100km/h加速4.8秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を可能にしている。

電動コンプレッサーがターボラグを解消

電動式コンプレッサー(EPC)は、エンジン低回転域において2つのターボチャージャーの働きを補足する。EPCは、とくに発進や低負荷状態からの加速時にエンジンをサポートして、ターボラグのないレスポンスと吹き上がりを追求する。EPCは、エア通路のインタークーラー下流のエンジンに近い位置に設置された。排ガスエネルギーを必要とせずに過給圧を発生できることから、どのような運転状況下でも利用することが可能だ。排ガスを利用した従来型ターボチャージャーの弱点を克服する。

ターボラグはなく、EPCがわずか0.25秒で、大トルクを発生するための過給エネルギーを生み出す。小型の電気モーターによって駆動されるこのコンプレッサーは、最大7万rpmの高速回転が可能で、ターボラグを伴わないエンジンレスポンスを可能にする。EPCは、ドライバーがアクセルを踏み込んだ瞬間に反応し、とくに発進加速においてアドバンテージが得られる。

EPCを駆動するための最大7kWの電力は、48ボルトのサブ電源システムから供給される。SQ7 TDIは、この高電圧の電源システムを採用することで、EPCのほか、エレクトロメカニカル アクティブロールスタビライゼーション(EAWS)システムの搭載を可能にした。これらのシステムに必要な大電力を供給するために、サブ電源システムには48ボルトのリチウムイオンバッテリーが採用された。このバッテリーは荷室の床下に搭載される。バッテリーは470Whの蓄電容量を備え、最大13kWの出力を発揮する。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  3. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る