【メルセデスベンツ Aクラスディーゼル 新型試乗】環境面をしっかりと対策しながら力感はより進歩…松田秀士

メルセデスベンツ Aクラス 新型(A200d クリーンディーゼル搭載モデル)
メルセデスベンツ Aクラス 新型(A200d クリーンディーゼル搭載モデル)全 18 枚

「ガソリン」と「ディーゼル」をたっぷりと試乗

メルセデス・ベンツ Aクラス 新型(A200d)メルセデス・ベンツ Aクラス 新型(A200d)

新型『Aクラス』のディーゼルもガソリンもそれぞれ1週間ずつお借りして、たっぷりと試乗してみた。ディーゼルの技術は素晴らしい。環境面をしっかりと対策しながら力感はより進歩している。

特に低速域でのトルクがかなり盛られている。そのおかげでDCTの制御が追い付いていないのが気になった。段差などを歩くような速度で越えるときにアクセルの付きと加速が強すぎて、調整に神経を使う。

DCTのクラッチ制御がONかOFFかでトルコンのようなファジーな部分がない。これはガソリンでも似たような症状だが、ガソリンはトルクが低いので幾分まし。両モデルに共通するDCTの仕上がりの問題だろう。

走行中のロードノイズは大きめに思う

メルセデスベンツ Aクラス 新型(A200d クリーンディーゼル搭載モデル)メルセデスベンツ Aクラス 新型(A200d クリーンディーゼル搭載モデル)

またコインパーキングから歩道をまたいで道路に出る際のよくある少し大きめの段差をゆっくり通過したとき、フロントオーバーハングの底がサスペンションのバウンシングでこすってしまうケースが頻発する。クリアランスなのか?ダンパー内のストッピングラバーなのか? 制御が必要と感じた。

走行中は特に高速道路などフロアーからのロードノイズが大きめだ。またクリアランスソナーが車両のほぼ全周をフォローしていて、狭い道路などでは有効だが個人的にピーピーうるさく感じた。車庫入れの際などはかなり気になる。と、かなり辛い意見。

メルセデスの「ACC」と「LKA」はやっぱりスゴイ!

メルセデスベンツ Aクラス 新型メルセデスベンツ Aクラス 新型

しかし、ああやっぱりスゴイ!と思いわせるのはACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)とLKA(レーン・キーピング・アシスト)の制御。高速道路以外の比較的流れる一般道でも試したが、車線内をしっかり中央維持し、前車の速度変化にも機敏に反応する。

前車の加速に合わせるタイムラグもそれほどストレスにならず、車間は一番狭いスペースをチョイスすれば容易に割り込みをされない。使い勝手が実用的だ。そして高速域でのどこまでも真っ直ぐ走る安定性は高く評価できる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松田秀士|レーシングドライバー/モータージャーナリスト/僧侶
成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践しスーパーGT最年長55歳の現役レーサー。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

《松田秀士》

松田秀士

成仏する直前まで元気でクルマを運転できる自分でいたい。「お浄土までぶっ飛ばせ!」をモットーに、スローエイジングという独自の健康法を実践する。これまでにINDY500に4度出場し、ルマンを含む世界4大24時間レース全てに出場経験を持つ。メカニズムにも強く、レースカーのセットアップや一般車の解析などを得意とする。専門誌等への寄稿文は分かりやすさと臨場感を伝えることを心がけている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 総合商社恐るべし!? 伊藤忠がビッグモーター新会社へ社長・幹部ら50人超派遣[新聞ウォッチ]
  2. 初の電動化、6気筒エンジン復活など話題満載!ポルシェ『911』最新世代「6モデル」を一挙スクープ
  3. レイズ愛が海を渡る! 欲しいカラーを求めて逆輸入を敢行した強者ユーザー現る~2024 RAYS FAN MEETING~
  4. ホンダ『レブル250』ベースの新型コンプリート車発売!…4月の二輪車記事まとめ
  5. 世界最高峰の装甲性能、新型SUV『アーセナル』間もなく発表へ…ティザー
  6. タミヤのフラッグシップ拠点、「プラモデルファクトリー」が移転 5月24日にリニューアル
  7. ルノー『キャプチャー』新型は都市型SUV市場をリードできるか[詳細画像]
  8. 選ぶのはどっち?『単筒式 vs 複筒式』サスペンションの内部構造を比較する~カスタムHOW TO~
  9. シトロエン『C3』新型はキャラクター進化[詳細画像]
  10. 熱き昭和のホンダ車が集結…第3回ホンダクラシックミーティング
ランキングをもっと見る