アウディ e-tron 、欧州10か国を24時間以内に走破…総走行距離1600km以上

欧州仕様車の航続は400km以上

さまざまな充電に対応

チャレンジ成功に2つの要因

アウディ e-tron
アウディ e-tron全 16 枚

アウディ(Audi)は8月26日、ブランド初の市販EVのアウディ『e-tron』(Audi e-tron)が、欧州10か国を24時間以内に走破することに成功した、と発表した。

アウディe-tronは、アウディのラグジュアリーモデルと同等のスペースと快適性を備えた電動SUVだ。5名の乗員とその荷物を積載することができる。長距離ドライブに対応する航続と、幅広い充電方法を用意する実用性の高いEVとなる。

欧州仕様車の航続は400km以上

現在欧州で販売されている「55クワトロ」グレードの場合、モーターは前後に2個搭載され、最大出力360hp、最大トルク57.2kgmを発生する。最高速はリミッターにより、200km/hに抑えられる。また、ブーストモードを採用した。これは「Sモード」でアクセルをフルに踏み込んだ際、最大8秒間、モーターのパワーを引き上げることが可能なモードだ。この時、最大出力は408hp、最大トルクは67.7kgmに向上する。この効果で、0~100km/h加速は5.7秒の性能を実現する。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は95kWhと大容量だ。この効果もあり、1回の充電での航続は、欧州仕様の場合、最大で400km以上(WLTP計測モード)の性能を備える。またe-tronは、最大150kWの出力で急速充電を行うことが可能。これにより、およそ30分で充電を行える。

駆動方式は、電動4WDの「クワトロ」だ。この電動4輪駆動システムは、あらゆる地形と天候状況で優れたトラクションとハンドリングを追求する。システムは、2つのアクスル間で駆動トルクの配分を連続的かつ瞬時に可変制御する。ほとんどの場合、主にリア側の電気モーターを使用する。滑りやすい路面や高速コーナリング中にスリップが発生する前、または車両がアンダーステアやオーバーステアの状態になる前に、フロントアクスルにトルクを伝える。アウディ e-tronアウディ e-tron

さまざまな充電に対応

アウディ独自の充電サービスにより、欧州の公共充電スタンドの約80%において、簡単な手順で充電することができる。アウディの充電サービスに対応したカードがあれば、AC充電やDC充電を問わず、すぐに充電を開始することができる。

自宅で充電するために、さまざまな方法が用意される。標準のモバイル充電システムは、230Vの家庭用コンセントまたは400Vの3相コンセントのいずれかで使用できる。オプションのコネクト充電システムを使用すると、充電出力を2倍の22kWにすることが可能だ。家庭のエネルギー管理システムと組み合わせることにより、電気料金が安い時間帯に充電したり、自宅に太陽光発電システムが設置されている場合は太陽光で充電するなど、インテリジェントな機能が利用できる。「myAudi」アプリを使用することにより、スマートフォン経由で、充電プロセスやエアコンを制御することも可能だ。アウディ e-tronアウディ e-tron

チャレンジ成功に2つの要因

アウディはこのe-tronを使用して、欧州10か国を24時間以内に走破するチャレンジを行った。3台のe-tronに各3名のジャーナリストが乗り込み、交代でドライブ。3台のe-tronは、スロベニアのブレッド湖を出発し、オーストリア、イタリア、リヒテンシュタイン、スイス、フランス、ドイツ、ルクセンブルク、ベルギーを経由して、オランダのアムステルダムまで、1600km以上を24時間以内に走破することに成功している。

1600km以上を24時間以内に走破できた大きな要因が、最大で400km以上の航続と、出力150kWでの急速充電に対応している点だ。ルートの途中7か所で、急速充電を行った。アウディは、今回のツアーでは、150 kWの急速充電機能が非常に有効であることも示した、としている。

《森脇稔》

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