宇宙空間で360°全方位を撮影、JAXAとリコーが全天球カメラを共同開発

SOLISSの外観
SOLISSの外観全 2 枚
宇宙航空研究開発機構(JAXA)とリコーは8月28日、宇宙空間で360°全方位を一度に撮影できる小型全天球カメラを共同開発したと発表した。

小型全天球カメラは、幅44×高さ130×奥行22.9mmで、小型衛星光通信実験装置「SOLISS」の2軸ジンバル部の動作確認のためのモニタカメラとして採用。9月11日に打ち上げ予定の宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機で国際宇宙ステーション(ISS)へ送り届けられ、「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームから360°の全天球静止画・動画を撮影し、地上に送信する予定だ。

JAXAとリコーは、2018年に相互連携に関する覚書を締結し、共同で小型全天球カメラの開発を開始。開発したカメラは、リコーが市販する小型の全天球カメラ「RICOH THETA(シータ)」をベースに、宇宙空間の温度、放射線など、宇宙環境に耐えるための措置を行っている。また、360°全方位の同時撮影が可能なため、カメラのサイズ・重量を抑えながら、多くの視覚情報を得ることができる。なお、民生品の360°カメラが宇宙船外で全天球型の撮影を行うのは国内で初めてとなる。

今後、JAXAは本技術を宇宙探査機等の船外モニタカメラとして活用することを目指す。またリコーは、360°カメラおよび関連するサービスをさまざまな産業分野・用途へ展開していく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  2. さらなる人馬一体へ!NDロードスター用「リビルトエンジン」発売、価格は65万7800円
  3. ホンダ『フリード』がニューレトロに!? ダムドが専用ボディキットのデザインを先行公開 発売は2025年冬
  4. メルセデスベンツ『Gクラス』、オープン「カブリオレ」復活へ
  5. 「ミニプリウスになったな」トヨタ『アクア』改良モデルの「ハンマーヘッド」採用にSNSも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る