【ホンダ N-WGN 新型試乗】あっさり、シンプル、プレーン。持ち味は“MUJI”的…島崎七生人

あっさり、シンプル、プレーン

軽の水準を上回るシートの感触

ノンターボでも余裕の街乗り

ホンダ N-WGN 新型(L Honda SENSING・FF)
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あっさり、シンプル、プレーン

試乗中「何かに“通じる”」とずっと思っていたのだが、クルマから降り、カタログを手にして「そうか!」と気付いた。“ホンダ印”ではあるが、いかにもプレーンなその佇まいは、まるでMUJI(無印良品)の電気ケトルやマイナスイオンドライヤーのよう、である。

標準車のほうは、特にそうだ。ご存知の方にはフロントのライト回りのデザインは往年の『ライフステップバン』を彷彿とさせるかも知れない。

ホンダ N-WGN 新型
とはいえ、そのグリル回りがこのクルマの最大のアクセントで、あとはクラムシェル状(“チンク”と同じだ!)のボンネットとその後ろのAピラーから連続させた短いプレスライン、Cピラーの肉厚感を出すためのリヤドアの窓の後ろ側のヒネリがあるものの、目障りなキャラクターラインは一切ない。ルーフに4本のビードが走るが、これは機能的デザインの一種だ。

あっさり、シンプル、プレーン。おそらくこのクルマの印象を言葉にした場合のトップ3はこうなんじゃないか……そう思える外観だ。

軽の水準を上回るシートの感触


インテリアも全体の印象はさっぱり、クリーンだ。その中でインパネ回りは、その名のとおり機能が整然とレイアウトされた。『N-BOX』とは助手席側の加飾パネルやスターターボタン(“右下奥”でやや隠れ気味の位置も含め)、シフトレバー、空調スイッチなどは共用するが、メーターは専用デザインでコンパクトにまとめてあり、夜間のメーターへの窓映りに配慮した形状となっている。

いかにもココにはコレを置きなさい……と強制するデザインではないが、助手席トレイは長財布などを一時的にサッと置ける形状。運転席、助手席それぞれのエリアはインパネ中央で重なりながら分けられており、空調の吹き出し口形状の違い(運転席側が丸型、助手席側はスリット状)で表現されている。


居住スペースは前後とも申し分ない広さ。シートは前席は座面のウレタン密度を30%アップ、後席はウレタン硬度を5%ダウンさせるなどしており、それぞれ適切な着座感で、たとえば後席は、背もたれの表皮の伸びも25%アップしており、座るとフカッ!と心地よく身体を受け止めてくれる感触は、軽の水準を上回るものだ。

ノンターボでも余裕の街乗り

ラゲッジスペースは、上下2段に仕切られ使い勝手がよく、仕切りのボードも、たわみにくく剛性感がある。後席スライドは床板連動式で使いやすい。またホンダアクセスが用意する純正アクセサリーには、荷崩れを防ぐラゲッジネットや、スライド式のラゲッジボックスなど利便性を高めてくれるアイテムが揃う。後席右側背面にはラゲッジフック(耐荷重3kgまで)も備える。


試乗車はNAエンジン(58ps/6.6kgf・m)搭載のFFモデル。今回の『N-WGN』は補修時のコストにも配慮したそうで大半が14インチタイヤが標準装備だが、街乗りメインで考えると、乗り心地はフラットで快適だし、無理のない加減速で、動力性能も非ターボであってもまったく不満は感じなかった。

ステアリングコラムはチルト&テレスコピックがともに30mmの調節が効き、50mmの調節が効くシート高とあいまってって、体格を問わず楽な運転姿勢がとれるものいい。

ホンダ N-WGN 新型

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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