BMW「M」、次世代電動スポーツカー提案…フランクフルトモーターショー2019に出展へ

顔認識技術で車両のロックを解除

600hpのPHVパワートレイン

ドライバーは手動運転/自動運転を選ぶ

BMWヴィジョンMネクスト
BMWヴィジョンMネクスト全 23 枚

BMWグループは、9月10日にドイツで開幕するフランクフルトモーターショー2019(Frankfurt Motor Show)に、コンセプトカーのBMW『ヴィジョンMネクスト』(BMW Vision M NEXT)を出展すると発表した。

BMW ヴィジョン M ネクストは、BMWの高性能車、「M」の次世代モデルを提案する1台だ。BMW Mブランドの電動化された未来を提示する。BMWグループによると、技術が運転の歓びを高めるためにどのように利用できるかを示すコンセプトカーとなり、モビリティの新時代にはインテリジェントな技術がスポーティなドライブを促進し、ステアリングホイールを握る人を究極のドライバーに変えるという。

顔認識技術で車両のロックを解除

BMWヴィジョンMネクストのデザインは、クラシックなBMW『ターボ』と、現代のPHVスポーツカーのBMW『i8』にインスピレーションを得た。くさび形のシルエットやガルウィングドアなど、デザインの要素には未来を見据えた解釈を適用している。フロントエンドとリアエンドは、マットネオンシェードのスリリングオレンジで仕上げられた。シルクマットキャストシルバーメタリック塗装のボディと、鮮やかなコントラストを生み出す。

ヘッドライトは、キドニーグリルよりも高い位置にレイアウトした。ヘッドライトは上下に配置されており、BMWの伝統の4灯ライトのフロントマスクに、新たな解釈を表現する。このヘッドライトには、レーザーワイヤー技術を組み込む。非常にスリムで精密な形のヘッドライトを実現している。BMWヴィジョンMネクストBMWヴィジョンMネクスト

リサイクルされたカーボンファイバー製のサイドスカートは、車を低く見せる効果を発揮する。ホイールはフロントが21インチ、リアが22インチ。リアウィンドウのデザインはBMW『M1』がモチーフだ。スリーピースのルーバーはガラス製とした。

BMWヴィジョンMネクストでは、顔認識技術により、ドライバーが近づくと自動的に車のロックが解除される。ガルウィングドアのタッチセンサーを押すと、ドアが開く。上品でシンプルなインテリアは、ドライバーを中心にした設計だ。単一の型から切り取られたようなデザインが特長で、空調ダクトはほぼ見えないように組み込まれている。シートは流れるようなデザインとし、体を最適に支持する形状記憶素材を使用した。ヘッドレストは、シートの上に浮かぶように見えるデザインとしている

600hpのPHVパワートレイン

BMWヴィジョンMネクストのパワートレインは、プラグインハイブリッド(PHV)だ。排気量は公表されていないが、直列4気筒ガソリンエンジンにモーターを組み合わせて、PHVシステム全体で600hpを獲得する。走行状況に応じて、4WDと後輪駆動を切り替える。強力なPHVパワートレインの効果で、0~100km/h加速は3秒で駆け抜ける。最高速は300km/hに到達する。

それでいて、EVモードでは最大100kmをゼロエミッション走行できる。「ブースト+」モードでは、電力によるアシストが強化される。理想的な瞬間が来ると、ドライバーに警告を発して、ブースト+モードを作動させる。BMWヴィジョンMネクストBMWヴィジョンMネクスト

ドライバーは手動運転/自動運転を選ぶ

BMWヴィジョンMネクストでは、ドライバーは「ブースト」モードで自ら運転するか、「イージー」モードで車両に運転を任せるかを選択できる。ブーストモードでは、電動ドライブによって非常にダイナミックで、極めて静かなゼロエミッション走行が可能だ。

イージーモードでは、ドライバーと同乗者に多彩なアクティビティのための空間がもたらされる。乗員が希望すれば、リラクゼーション、インタラクション、エンターテインメント、コンセントレーションのスペースになる。インテリアは洗練された居心地のいい4輪車のリビングになる、としている。
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《森脇稔》

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