「OK, Honda!」停車中の ホンダe は自分の部屋のように使える…フランクフルトモーターショー2019

ホンダeに搭載された2画面ディスプレイ。ダッシュボードに広がる
ホンダeに搭載された2画面ディスプレイ。ダッシュボードに広がる全 18 枚

街乗りでの取り回しの良さと後輪駆動によるホンダらしい軽快な走りを実現したEV『ホンダe』がフランクフルトモーターショー2019で正式発表。

注目は先進のAIを用いたコネクテッド技術「Honda Personal Assistant」を用いて、直感的な使いやすさを実現したインフォテイメント「ホンダ・パーソナルアシスタント」だ。

車内に入るとそこはラウンジのようなシンプルな空間。ウッディな手触り感を演出したダッシュボードパネルがあり、フラットさをイメージした造りは広々とした、落ち着ける雰囲気を伝えてくる。そして、その正面にある2画面の大型タッチパネルモニターが目の前に広がる。それぞれのサイズは12.3インチ。フリック操作にも対応したタッチスクリーンで、継ぎ目をあまり意識させないような工夫が施されており、スクリーンセーバーを起動した時はまるで超ワイドなディスプレイのようにも見える。

もちろん2つの情報を同時表示することも可能で、必要に応じて画面の左右入れ替えにも対応。運転席近くにはよく使うスイッチを集約したホームモードがあり、そのスイッチタイルをドラッグ&ドロップしてよく使うスイッチだけに入れ替えることも可能。ホームスイッチで投げるように少し強くフリックすると、その画面が助手席側に表示されたりもする。また、助手席側にも専用のスイッチが用意され、それぞれが好きなときに好きなように操作できるようになっている。

質問に答えてくれた本田技術研究所オートモービルセンター第10技術開発室の研究員 安藝未来さん質問に答えてくれた本田技術研究所オートモービルセンター第10技術開発室の研究員 安藝未来さん

音声コントロールはクラウドを介して行われる。今や一般的となった操作する際の音声コマンドは「OK, Honda!」。これを呼びかけるとコマンド入力モードに切り替わり、走行中であっても必要な情報を得ることができる。停止中ならその情報を画面上に表示して、詳細を確認することが可能だ。これを使うための通信モジュールは標準搭載され、国によって契約内容は異なるようだが、概ね無料と有料の2段階のプランを用意する計画だという。通信が使えるときは車内Wi-Fiも利用できる。

スマートフォンで操作できる専用のアプリケーションを用意し、アプリ上からはセキュリティの起動、バッテリー状態の確認のほか、エアコン設定やナビゲーションシステムへの目的地情報の転送などが可能。Android端末からならNFCによって、iPhone端末からならBluetoothによってドアロックの施錠/解錠も可能となる。

Honda eが正式デビュー。価格は300万ユーロ前後Honda eが正式デビュー。価格は300万ユーロ前後

質問に答えてくれたオートモービルセンター第10技術開発室の安藝未来研究員は、「自分の部屋感覚で使えるような工夫を随所に採用した。クルマは常に動いて使うことを前提にされることが多いが、最近はシェアリングでクルマを借りても走行距離がゼロということも少なくない。それは出先で休憩するための一時的な部屋として使われているから。このシステムではそんな使い方にも十分答えられるようにした」と話す。

ホンダeは、2020年末までには日本導入も計画されており、EVシティコミューターとしての活躍が期待される。

ドアの解錠/施錠はスマートフォンを使って行える。カーシェアリングを意識したというドアの解錠/施錠はスマートフォンを使って行える。カーシェアリングを意識したという

《会田肇》

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