レッドブル・ホンダのフェルスタッペン&アルボン、陽気なやる気で鈴鹿好走へ…F1 日本GP

鈴鹿への意気込みを語った、Aston Martin Red Bull Racingのアルボン(左)とフェルスタッペン(右)。
鈴鹿への意気込みを語った、Aston Martin Red Bull Racingのアルボン(左)とフェルスタッペン(右)。全 10 枚

9日、F1日本GPを直前に控えたアストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンが都内で会見し、ホンダ製パワーユニットで走る“ホームレース”ともなる一戦に向け、リラックスしつつも気合い充分なところを見せた。

会場である渋谷の「東京カルチャーカルチャー」に現れたフェルスタッペンとアルボンは、まず6日に開催された「レッドブル・ボックスカートレース東京大会」の映像や写真等を見ながらこれを“回顧”。彼らが来日する前のイベントだったが、彼らがデザインに参画したというマシンも走っており、その雄走ぶりについて楽しそうに論評し合った(フェルスタッペン号はF1マシン型、アルボン号は巨大ヘルメット型)。

続いて、フェルスタッペンが前日に栃木のホンダ関連施設で重要な“仕事”をしていたことが紹介された。1960年代のホンダ第1期のF1マシンに乗る機会を彼は得ていたのである。佐藤琢磨も一緒で、現代F1マシンとの同時走行等も実施した模様(この映像は10日12時にレッドブルが公開予定だという)。

そして話題は今季のF1へ。フェルスタッペン(オランダ)は9月30日で22歳になったばかりの若さだが、F1レギュラーとなって5年目、通算7勝の実績を誇るレッドブル陣営およびホンダ勢のエースだ。今季は2勝、ホンダにとって2015年のF1復帰(第4期)以降初の勝利をあげるなどしている。

「とても良いシーズンを戦えていると思う。パフォーマンスをインプルーブしてこられたし、いろいろな面で感動的な勝利を実現することもできた。もちろん、引き続きインプルーブは必要だし、その余地もある。新たな勝利に向けてチームとともにチャレンジしていくよ」

レッドブルで走った日本GPは過去3年、すべて表彰台フィニッシュを成し遂げているフェルスタッペン(2位-2位-3位。その前の2015年はトロロッソで9位)。ホンダ製パワーユニット(PU)搭載車での日本GPは今回が初となるが、目下の注視事項はパフォーマンスよりも天気、台風接近による影響のようだ。ただ、「とにかく良い週末にしたい。そのためにトライする」と語り、予選よりも決勝での成果(優勝)をより重視して邁進する気持ちも吐露している。

「鈴鹿のファンとコースが楽しみだ。ホームコースと呼べる場所での戦いは今年既に(レッドブルの母国など)いくつかあったけど、ファンのサポートが最後の一押しになってくれる。いい結果を出したい」

一方、23歳のアルボンは今季の新人(昨季FIA-F2シリーズ3位)。タイ国籍をもつ英国育ちとされ、今季はトロロッソ・ホンダでデビューしたが、その走りが評価されて後半戦は兄貴格のチームであるレッドブル・ホンダに昇格して戦っている。

「こういうビッグステップが(シーズン中に)あるとは予想していなかったけど、チームは自分に良くしてくれているし、とても快適に戦うことができている。レッドブルは4回もチャンピオンになっているチームなので、期待が大きいことも分かっているよ。もっともっとスピードアップしていきたいと思っている」

アルボンにとっては初めてのF1日本GPになるが、「シーズン開幕前のイベントで日本に来たときにも、たくさんのファンの熱気を実感した。素晴らしいサポートを得て走れることがとても楽しみだ」と、期待感でいっぱいの様子。タイ国籍の彼にとっては自身の“準地元”的位置付けのアジア圏GPでもある。

まだ走行2日前ということもあって、終始リラックスした様子のふたりだったが、ホンダのホームコースでの一戦であることもしっかり意識しつつ、鈴鹿の表彰台に照準を合わせているようだった。陽性の気迫、陽気なやる気に満ちたヤングガンコンビ、鈴鹿好走ムードが一層高まってきている。

レッドブルにとっては2013年以来の鈴鹿制覇が、そしてホンダにとっては1991年のゲルハルト・ベルガー(マクラーレン・ホンダ)以来28年ぶりとなる母国ウインの期待もかかる2019年F1世界選手権シリーズ第17戦・日本GPは、今週末の11~13日に開催される予定だ。

《遠藤俊幸》

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