マツダ3 新型に350馬力のレーサー、「TCR」…ロサンゼルスモーターショー2019に出展へ

国際ツーリングカーレース「TCR」参戦を視野に開発

専用のターボでパワーアップ

迫力の大型リアウィング

2020年内に販売を開始する予定

マツダ3 TCR
マツダ3 TCR全 12 枚

マツダの米国部門の北米マツダは、11月20日に米国で開幕するロサンゼルスモーターショー2019に、新型『マツダ3』のレーシングカー、『マツダ3 TCR』(Mazda3 TCR)を出展すると発表した。

国際ツーリングカーレース「TCR」参戦を視野に開発

同車は新型マツダ3をベースに、「TCR」規格に適合させたレーシングカーだ。TCRは2015年春に開始された新たな国際ツーリングカーレース。現在では、世界各地で36のレースが開催されている。例えば欧州では、ホンダ、SUBARU(スバル)、フォルクスワーゲン、アウディ、プジョー、ルノー、アルファロメオなどの車両が、TCRに参戦している。

マツダ3 TCRは、『ロードスター』ベースのレースシリーズ、「グローバルマツダMX-5カップ」の参戦車両を手がける米国ノースカロライナ州のロングロードレーシングとマツダモータースポーツが、共同で開発を担当した。マツダ3 TCRは、世界中の36のTCR公認のレースシリーズに参戦することを視野に入れている。マツダモータースポーツによると、新しいツーリングカーのマツダ3 TCRによって、カスタマーレーシングプログラムを強化するという。

専用のターボでパワーアップ

新型マツダ3のハッチバック(日本名:「ファストバック」)をベースにしたマツダ3 TCRには、直列4気筒ガソリンエンジンを搭載する。専用のシングルターボで過給することにより、最大出力は350hp、最大トルクは50kgmを獲得する。エンジンの最大許容回転数は、7000rpmとした。エンジンマネジメントはマニエッティ・マレリだ。駆動方式は、FFとなる。マツダ 3 TCRマツダ 3 TCR

トランスミッションはSADEV製の6速シーケンシャルで、パドルシフトで操作を行う。オプションでXTRAC製のシーケンシャルトランスミッションが選択できる。マツダ3 TCRは、最高速240km/hの性能を備えている。

また、ダンパーはビルシュタイン製が標準で、オーリンズ製はオプションだ。ブレーキはブレンボ製を装着する。ホイールはレイズ製の18インチで、ミシュラン製の「パイロット」タイヤを組み合わせた。

迫力の大型リアウィング

マツダ3 TCRには、ブランドを象徴する「魂動」デザインの最新バージョンを導入する。カリフォルニア州アーバインのマツダ・デザイン・アメリカのデザイナーは、マツダ 3 TCRのエアロダイナミクス性能をTCR規格に適合させるために、多くの時間を費やした。マツダ 3 TCRマツダ 3 TCR

その結果、フロントリップスポイラーやサイドスカート、ディフューザーなどの専用エアロパーツが装備された。大型リアウィングが迫力を醸し出す。全幅は1950mmにワイド化されており、拡幅されたフェンダーに大径タイヤを収めている。

シートはスパルコ製のバケットだ。ペダルはTilton 製で、ドライバーの体格に合わせて調整できる。ステアリングホイールは、MPi製とした。データロガーは、Motec の「L180」を採用する。

2020年内に販売を開始する予定

マツダ3 TCRは2020年1月、米国フロリダ州のデイトナスピードウェイで開幕する「2020 IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ」シリーズにおいて、実戦デビューを果たす予定だ。ドライバーには、2019年のグローバルMX-5カップチャンピオンのブライアン・オルティス選手を起用する。

なお、マツダモータースポーツは2020年内に、世界各地のTCRレースに参戦するプライベーターに対して、ロングロードレーシングを通じて、マツダ3 TCRの販売を始める計画を掲げている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る