メルセデスベンツ Vクラス 改良新型、「MBUX」設定へ…欧州で12月から

「ハイ、メルセデス」でシステム起動

マッサージ機能付きのセカンドシート

フロントマスクは新デザイン

新ディーゼル搭載で燃費13%向上

メルセデスベンツ Vクラス 改良新型
メルセデスベンツ Vクラス 改良新型全 13 枚
メルセデスベンツは11月26日、欧州向けの改良新型『Vクラス』(Mercedes-Benz V-Class)に12月から、「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を設定すると発表した。

メルセデスベンツは新型『Aクラス』、新型『CLA』、改良新型『GLC』などに、MBUXを設定してきた。今度はミニバンのVクラスの改良新型にも、MBUXを拡大展開する。

◆「ハイ、メルセデス」でシステム起動

MBUXは、直感的な操作コンセプトと、音声制御システムが特長だ。インフォテインメントや車両操作に関して、乗員の言葉による指示のほぼすべてを理解する。学習機能もあり、ドライバーと他の乗員の識別や方言も理解する。

音声制御システムは、ステアリングホイールのボタンに触れるか、「ハイ、メルセデス」と発声することで起動する。高解像度の7インチまたは10.25インチタッチスクリーンディスプレイとセンターコンソールのタッチパッドは、VクラスのMBUXの操作をサポートする。

MBUXには、予測機能が備わっており、システムはドライバーの次の行動を予測できる。たとえば、帰宅途中にドライバーが自宅に頻繁に電話をかけていれば、MBUXがディスプレイに電話番号を表示する。すべてのインフォテインメントや車両設定は、最大8つの個別のプロファイルに保存することも可能だ。

◆マッサージ機能付きのセカンドシート

インテリアは、ダッシュボードの丸い空調ダクトを、他のメルセデスベンツ車と同じタービンデザインに変更した。スイッチ類も変更を受けている。シートの素材も見直しており、ブラックやシルクベージュのルガーノレザー、ナッパレザーを使用した合計6種類のインテリアトリムが用意される。トリムパネルは仕様によって、ピアノラッカー、エボニーウッド、カーボンファイバー、ブラッシュドアルミとなる。

2列目シートでは、最上級サルーンの『Sクラス』同様、マッサージ機能や空調機能を選択することができる。セパレートシートの間には、折りたたみ式テーブルを装備することも可能。ベンチシートは2シーターと3シーターが選べる。シートは脱着式で、荷物スペースを拡大できる。セグメント最大サイズのパノラマルーフも用意される

◆フロントマスクは新デザイン

改良新型Vクラスのエクステリアは、フロントマスクを中心に変更された。開口部を大きく取った新デザインのフロントバンパーを装着する。ヘッドライトは、最新のLED仕様になった。「AMGライン」では、フロントグリルがダイヤモンドパターンとなる。

テールランプにも最新のLEDテクノロジーを組み込んだ。4種類用意されるホイールのデザインも変更している。ボディカラーには、グラファイトグレーメタリックやセレナイトグレーメタリックなどの新色をラインナップした。オプションで、スチールブルーが設定される。

◆新ディーゼル搭載で燃費13%向上

欧州仕様には、新開発の「OM654」型ディーゼルエンジンを搭載する。直噴2.0リットル(排気量1951cc)直列4気筒ターボディーゼルエンジンは、改良新型Vクラスでは、2種類の出力特性が用意される。「V250d」グレードは、最大出力190hp、最大トルク44.9kgmを発生し、0~100km/h加速9.5秒、最高速205km/hの性能を備える。

「V300d」グレードは、最大出力239hp、最大トルク51kgmを発生する。ECOブーストモードでは、最大トルクが54kgmに引き上げられる。0~100km/h加速は7.9秒、最高速は220km/hの性能だ。

全車のトランスミッションは、従来の7速から進化した9速AT「9G-トロニック」を組み合わせる。2WD(後輪駆動)が標準で、4WDの「4MATIC」も用意される。環境性能は最も優れる仕様で、複合モード燃費が17km/リットル、CO2排出量が154g/km。排出ガス性能は、ユーロ6を満たす。メルセデスベンツによると、V250dグレードの場合、燃費は従来モデルに対して、およそ13%向上したという。

《森脇稔》

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