ホンダ シビックタイプR に330馬力の「TC」レーサー…2020年発売へ

ホワイトボディから組み上げるレーシングカー

数多くのレース専用パーツ

価格は8万9900ドル

ホンダ・シビック・タイプR TC
ホンダ・シビック・タイプR TC全 22 枚

ホンダの米国部門は、『シビックタイプR』の新たなレーシングカー、『シビックタイプR TC』(Honda Civic Type R TC)を、2020年シーズンのモータースポーツに参戦する顧客に向けて発売すると発表した。

画像:ホンダ・シビック・タイプR TC

タイプR TCは、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)が開発を手がけたレーシングカーだ。HPDはアメリカンホンダモーターの完全子会社として、1993年に設立された。ホンダの米国におけるモータースポーツ活動を統括している。

HPDは、レースエンジン、シャシー、パフォーマンスパーツの設計と開発、技術&レースサポートを行う。HPDは、ホンダとアキュラのモータースポーツのカスタマーに、パーツ供給とレースサポートを提供している。

ホワイトボディから組み上げるレーシングカー

シビックタイプR TCは、市販車をベースにレーシングカー化するのではなく、ホンダの英国スウィンドン工場からホワイトボディを米国に輸入し、ホンダオブアメリカのエンジン工場製の2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンを組み付ける。このエンジンは、参戦するレースのレギュレーションに応じて、最大出力270~330hpを発生する。最もパワーのある330hp仕様は、市販車の320hpに対して、10hpの上乗せとなる。ホンダ・シビック・タイプR TCホンダ・シビック・タイプR TC

車両の最終組み立ては、米国テキサス州オースティンのグラディエントレーシングが担当する。HPDのエンジニアは、市販車やレーシングカーから得られたノウハウを活用して、シビックタイプR TCを開発した。

とくに、『シビックタイプR TCR』のノウハウが生かされた。シビックタイプR TCの上に位置するシビックタイプR TCRは、ホンダのツーリングカーレースプログラムの頂点だ。イタリアのミラノにあるホンダのパートナー、JAS モータースポーツと共同開発された。

シビックタイプRをベースに、「TCR」規格に適合させたレーシングカーが、シビックタイプR TCRだ。TCRは2015年春に開始された新たな国際ツーリングカーレース。現在では、世界各地で36のレースが開催されている。例えば欧州では、ホンダ、SUBARU(スバル)、フォルクスワーゲン、アウディ、プジョー、ルノー、アルファロメオなどの車両が、TCRに参戦している。ホンダ・シビック・タイプR TCホンダ・シビック・タイプR TC

数多くのレース専用パーツ

シビックタイプR TCには、市販車のシビック タイプRに対して、空気をより多く取り込む専用フロントグリル、軽量ボンネット、CSF製ラジエーター&オイルクーラー、レース用燃料タンクが装備された。HPDのダウンパイプとエキゾーストも採用する。

6速MTは、3速と4速ギアの強度をアップ。HPD&クスコ製のLSD、ブレンボ製の2ピースフロントブレーキローター&ブレーキインレットダクトも採用した。リアウイングは、市販車とは異なる専用デザインで、より多くのダウンフォースが得られる設計とした。

インテリアは、後席や助手席がなく、ボディ溶接のロールケージと、6点式ハーネス付きOMP製レーシングシートやOMP製ステアリングホイールを採用した。データロガーも装備している。ホンダ・シビック・タイプR TCホンダ・シビック・タイプR TC

価格は8万9900ドル

シビックタイプR TCは、SRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)のツーリングカー選手権や、SCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)のレースなどに参戦する顧客に向けて、販売される。価格は8万9900ドル(約985万円)だ。

購入できるのは、レースライセンスを持つユーザーに限られる。HPDは車両に加えて、サーキットでのファクトリーエンジニアリングとパーツ供給など、すべてのレーシングカスタマーサポートを行う。レース開催時以外には、顧客とHPDのエンジニアが直接コミュニケーションできる専用のテクニカルサポートラインを開設する、としている。

《森脇稔》

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