マツダのクリーンディーゼルを改めて採点してみた

マツダ クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン

丁寧な作り込み、そして居心地の良い空間

サイズを感じさせないスポーティーさがマツダSUVの魅力

マツダ クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン
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あなたは、クリーンディーゼルというものを体感したことはあるだろうか?

今、マツダは「クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン」というものを実施している。(一部の販売会社は除く)

マツダといえばSUV、そしてクリーンディーゼルというイメージが強く、そこに魅力を感じる人も多いと思うが、これはそんなマツダへのイメージを長距離試乗を通して、リアルに実感していただくという試み。キャンペーン内容は、ロングドライブ試乗をして、クリーンディーゼルのパフォーマンスを体験いただき、最後にお客様自身が採点評価するという流れ。

マツダ クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン

今回伺ったのは関東マツダ板橋店。1Fの受付を通り、2Fのショールームへ上がると、クルマが展示され、仕切りのある商談スペースがある。明るくウッディな空間はまるでカフェにいるかのような雰囲気だ。今回はモータージャーナリストの松田秀士氏と佐藤久実氏が実際に「クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン」を体験してみたので、その様子をお伝えしたい。

丁寧な作り込み、そして居心地の良い空間・・・佐藤久実の視点

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まずは、ディーラーの方から試乗に関する説明を受ける所からスタート。CX-5の展示車両があったので早速チェック。マツダの「魂動デザイン」に基づく躍動的なエクステリアは、キャラクターラインというより”面”を強調するような印象で、光の当たり方で陰影ができ、さらに造形美を際立たせる。ボディカラーの「ソウルレッドクリスタルメタリック」は塗装にもこだわりがあり、明るい赤だが深みがある。このように、イメージカラーとして店舗に展示してある影響もあるのだろう、普通、「赤」のボディカラーはなかなか選ばれないが、CX-5では約3割の方がこの色を選ばれるという。明るい色は気分も上がる。

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今回試乗車は、CX-5の「XD Exclusive Mode」の4WDモデルと、CX-8の「XD L Package」。インテリアは、水平基調のコンソールが広がり、室内空間の広がりとともに視界も広く確保されている。シートはディープレッドのナッパレザーで、質感が高い。デザインにこだわるマツダらしく、エクステリア同様、インテリアもディテールまで丁寧な作り込みが感じられる、機能的で居心地の良い空間だ。

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そして今回、CX-8もランデブー走行するので、こちらもチェックしてみた。CX-8のグレードは「XD L Package」で2.2Lの2WD。キャプテンシートの3列、6人乗り仕様だ。CX-5と同じディープレッドのナッパレザーシートが装備されるが、インテリア全体としては、随所にLEDランプを採用しインテリアを演出するなど、さらに上質感が増している。

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デザインは異なるが、ドライバーズシートに座って運転する際、CX-5から乗り換えても操作系はほぼ同じなので、操作に戸惑うことはなかった。3列シートになった分、全長は長くなっているが、全幅はCX-5と同じなので、取り回しに苦労するようなこともなかった。そして、サイズ、重量が増えているが、動力性能的に不満を覚えることもなく、低回転域から力強いトルク感があり、スムースに発進、加速していく。ハンドリングも、SUVにもかかわらず重心を低くしているため、大きさ、重さを感じさせない。全体的にCX-5より穏やかな動きだが、それはデザインやインテリアの上質感とマッチした走り味とも言える。

3列目シートを畳めば広いラゲージスペースができるし、3列目シートを使ってもちゃんとラゲージは確保される。スペースの広さはミニバンに敵わないが、3列目でもミニバンより快適かつ上質な乗り心地が堪能できるだろう。

日本古来のデザイン哲学と自然体でいられる人間工学の融合・・・松田秀士の視点

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エクステリアは旧モデルを踏襲しているような印象だったが、手で触れる場所まで近づくと、新型のエクステリアは驚くほど変わっていたのが印象的だった。鋭い細めのヘッドライト、ワイドで落ち着いたフロントグリル。この顔がボクは特に印象的。Aピラーを35mm後退させたことで、フロントノーズまでの直線的なシルエットが強調され、都会的な精悍さが感じられる。そのまま直線的なショルダーラインはリヤコンビネーションランプまで続く。タイヤが四隅にしっかりと踏ん張って見える。全体に彫りの深さを強調するプレスラインで、レッドの陰影がとても美しかった。そのシルエットは今なお健在で、ときを経ても美しいものは美しい。CX-5を見るたびにあのLAでの夜の感動が脳裏によみがえるのだ。

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CX-5はエクステリアデザインだけでなくインテリアも素晴らしい。ダッシュやメーター類、目につくもの手で触れるもの全てにこだわり質感がある。近すぎず遠すぎず、助手席との適度な距離感。レッグスペースからヘッドクリアランスまでくつろげるスペースのリヤシート。同じ空間に居る者にとって快適な時間を過ごせる環境が常にある。その一つがシートの座り心地。人間工学を基に座っていながら歩いているかのように感じる。とても自然体でいられるのだ。

助手席や後席は気持ち一つ切り替えるだけで自宅のソファーのようなリラックスした座り心地にもなる。Gベクタリング+もそうなのだが、このようなくつろぎの感覚はシートだけで演出しているのではなく、クルマそのものをトータルでマネージメントして達成している。マツダのクルマ造りは個々のパーツの集大成ではなく、すべてがコラボして一つにまとまった環境なのだ。

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一方、CX-8は一見するとCX-5を伸ばして3列シートモデルを作ったと、思うかもしれない。実はCX-8はCX-9のプラットフォームを採用していている。3列シートゆえにルーフが長め。だけどそのフォルムはクーペのように流れるように美しい。マツダのデザインポリシーに引き算の美学というものがある。これは日本古来のデザインからくる哲学。日本のデザインはあとからあとから追加して装飾するのではなく、不必要なものをどんどん削って素の美しさを極めるところにある。CX-8のエクステリアには余計なものは一切ない。面の美しさ、光の当たり具合で変わる印象。CX-8のエクステリアはどのような環境下でも美しさが光るのだ。

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CX-8のインテリアはマツダデザインの真骨頂ともいえるもの。コクピットはまるで社長室の椅子に座っているかのようなヒエラルキーを感じさせる。ダッシュパネルの質感は品の良い高級デスクのようだ。メーターパネルの向こうには視線移動を少なくして疲労を軽減するヘッドアップディスプレーが写る。2列目シートはセパレートした2座のキャプテンシートと3座のベンチタイプが選べる。

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そして気になるCX-8の3列目シートは、座面が厚く、最高級グレードではナッパレザーによって座面の感触がとても良く、スペースもありかなりくつろげる。また乗降性も良く、居住性はかなり良い。CX-8の凄いところは3列目シートでもドライバーと普通の声で会話ができるところ。驚くほど静か、というわけでもないのに、人の声レベルの周波数帯がしっかり通るよう車内の周波数をコントロールして、実用的な静粛性にこだわっているのだ。車幅はCX-5と同じ1840mmとしているので、外から見る大きさの割には運転はしやすく、Aピラー周りの側方視界もドアミラーをボディーマウントとしているので良好。

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駐車時などは360度モニターによって安心させてくれるので大きさをあまり感じさせない。北米や中国市場ではミニバンよりも3列シートSUVに人気が上昇中である。今後日本国内でも同じようなトレンドが来るに違いない。3列シートSUVの投入はマツダにとって重要課題だったといえるだろう。もともと北米にはより大きなCX-9が販売されていて、人気は上々だ。ボク自身もWCOTY試乗会でLAをCX-9で走り回ったことがある。その時の印象は、乗り心地とハンドリングのバランスの良さと、2列目、3列目シートの居住性の良さだった。

2.2Lディーゼルエンジン、それはマツダの強いこだわり・・・佐藤久実の視点

さて、ディーゼルエンジンの魅力は何といってもトルクフルな走りだ。特に、CX-5は発進時も力強い加速が得られながら、エンジン音も静か。2Lターボのディーゼルエンジンを採用するメーカーが多いが、マツダは2.2Lとしている。そしてこのわずかな排気量の差が、余裕あるトルクを生み出している。つまりマツダの強いこだわりだ。2,000rpmで450Nmの最大トルクを発生するため、発進時もゆとりある加速が見られるのだ。街乗りで普通に加速していけば回転も上がらないため、静かでスムースなドライバビリティを味わえる。アイドリング時こそ、ディーゼル特有のサウンドが聞こえるが、ひとたび走り出してしまえばエンジン音はまったく気にならない。

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サイズを感じさせないスポーティーさがマツダSUVの魅力・・・松田秀士の視点

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ハンドリングも同じで全てがタグ付けされたように関連している。クリーンディーゼルの力強い加速は積極的な安全性に繋がる。しかしその加速感はワイルドではない。高速道路でのフル加速中もコクピットでは平常心でいられるところがCX-5の素晴らしいところ。ステアリングからはフロントタイヤの接地感を、シートからはボディーとダイレクトにつながってリヤタイヤをお尻で背中で感じ取ることができるのだ。だから加速中も、急なブレーキング中も不安感がなくいつもクルマと一緒にコントロールしている実感がある。高速だけに限らず、峠や山道でのワインディングもサスペンションのストロークを楽しみながら速度に関わらず楽しむことができる。特にワインディングでの軽快感はサイズを感じさせないスポーティーさがCX-5の魅力といえるだろう。

ごく自然な感触 Gトルクベクタリングによる快適ドライブ・・・佐藤久実の視点

関越道に乗り、秩父方面まで足を伸ばしてみた。高速では、快適な乗り心地が印象的。もちろん、サスペンションなどの基本的なチューニングに因るところもあるだろう。しかし、高速でのロングドライブでも、無駄な動きがなく疲れ知らずに走れるのは、Gベクタリングコントロールのおかげだろう、と途中で気づいた。正直、ドライブしている最中に、この機能が作動している瞬間なんてわからない。ごく自然にボディコントロールをしてくれているのが、結果的に運転のしやすさやクルマの動きのすっきり感、疲れにくいというカタチで感じられるのだ。自分で運転するのも楽しいが、ACC(アダプティブクルーズコントロール)をセットすると、より快適なドライブとなった。

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高速道路を降りて、ワインディングに入る。クルマのキャラクターとして、気持ち良く走れるが敢えてスポーティさを強調した乗り味にはしていない。たとえば、ステアリングもそんなにクイックじゃないけれど、切れば切った分だけ素直に曲がってくれるので、ワインディングでも、塊感のあるボディと相まって、スムースに走れる。もちろん、ここでもディーゼルのトルクは大活躍だ。スポーツモードにすれば、アクセルレスポンスが高まる。

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CX-8、それは移動の自由をみんなで満喫できるクルマ・・・松田秀士の視点

最後にボクの得意分野、走りの話だ。サスペンションアーム類はCX-5のモノを流用せずCX-9のモノをわざわざ短くしてセットしている。5人乗りのCX-5よりも6~7人乗りであることを考慮して、より剛性の高いサスペンションとしているのだ。一昨年、北海道で開催された雪上試乗会でCX-8を走らせたが音振レベルが非常に高く、融雪と凍結を繰り返した荒れた凸凹の雪面を本当に気持ち良く走破した。プラットフォームは上級車種のCX-9から、サスペンションもCX-9を流用している贅沢な仕様だから成せることだろう。

ところで2.2Lディーゼルエンジンは音振が良く、また低速域からスムーズにトルクを発揮する。重量もCX-5比で重いが、多人数乗車をもしっかりこなす力感がある。ハンドリング面ではボディの剛性感が高く、Gベクタリング+もより効果的にセットされていて、フロントサスペンションにリバウンドスプリングを採用して高横G時には不必要なロールを抑えている。しかし市街地など路面の荒れたエリアでの走行ではしなやかなストローク感があり、大人っぽい質感の高い乗り心地だ。先進安全技術のi-ACTIVSENSEでは、個人的に重要視している運転支援のアダプティブクルーズコントロールとレーンキープアシストの制御性能が非常に高く、行動半径を広げてくれるはず。CX-8はいつでもどこへでも、移動の自由をみんなで満喫できるクルマだ。

ディーゼルエンジンはグッドパートナー・・・佐藤久実の視点

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今年は紅葉が遅いが、山の中に入り、色づいた木々に出会った時には、改めてドライブの醍醐味を感じた。山の上から見る景色は、クルマ移動でしか見られないものだったから。そして、景色はまだ秋だが日の短さに冬の訪れを実感させられる。あっという間に時間が経ち、日が暮れてきたので帰路に着いた。

ディーラーに戻ると、試乗モデルに関する採点表への記入があったが、どの項目も満足度は高かった。私自身、ディーゼルオーナーだが、高速道路を多用し、長距離ドライブも多いので、トルク感のある走りや、ワンタンクでの足の長さ(燃費の良さ)を魅力と感じている。CX-5、CX-8というこの両車に言えることは、上質、そしてどんなシーンでも取り回しがしやすいということ。ボディサイズに加え、視界の良さ、ヒップポイントの高さも貢献しているのだろう。リヤシートやラゲージスペースも十分な広さがあるので、日常使いから、人や荷物を載せてアクティブに動くのにもちょうど良いサイズ感である。

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ライフスタイルに合えば、環境にもお財布にも優しく、頼もしい走りのディーゼルエンジンはグッドパートナーになってくれると私は思う。

丸1日を通してこのクルマの魅力をぜひ感じて欲しい・・・松田秀士の視点

このクリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーンは、最大で3日間の試乗が可能(一部の販売会社に限る)だが、今回は丸1日をかけて市街地から高速道路そして山道を走った。丸1日の試乗でもCX-5とCX-8のキャラクターを理解することができる。単に試乗して良かった悪かった、というような白黒判断ではなく、好きになるかもしれないところも嫌いになるかもしれないところも必ずあるはず。丸1日あればそのクルマのキャラクターと付き合っていけるのか?の判断がつくだろう。

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個人的に思うのは、CX-5は1~3人で利用することの多い人にお勧め。ボク自身はスキーが趣味で一人で出かけることも多い。プチ孤独を好むスキーヤーだ。こんなボクにはCX-5の4WDがあればOK。長尺といっても最近のスキーはカービングなので160cm前後が多く、リヤシートのどちらかを倒せば余裕でラゲッジスペースに納まる。また疲れた帰路はACCとLKAS(車線逸脱防止支援システム)の運転支援システムをONにしてゆっくり帰りたい。そういうボクにはピッタリだ。

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CX-8はやはり多人数乗車が多い人向けだろう。もちろん大家族やグループでの旅に重宝するはず。とにかく走行中の室内での会話が通りやすく、落ち着けるインテリアであることが嬉しい。ボディーがしっかりしているので牽引用のフックを取り付けることも可能。グループでジェットスキーを楽しむなんていうこともCX-8ならできる。

「クリーンディーゼル採点式Long driveキャンペーン」詳細はこちら

《松田秀士/佐藤久実》

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