愛車サブスク「KINTO ONE」に16車種を追加、中古車版のトライアルも開始---トヨタ自動車

愛車サブスク「KINTO」の扱い車種に16車種が追加されることを発表するKINTOの小寺信也社長
愛車サブスク「KINTO」の扱い車種に16車種が追加されることを発表するKINTOの小寺信也社長全 10 枚

トヨタ自動車は12月16日、7月よりスタートさせた愛車サブスクリプション「KINTO ONE」のラインナップに、トヨタ/レクサス・ブランドの16車種を追加し、2020年1月15日より提供を開始すると発表した。また、「KINTO ONE」の中古車版もトライアルで追加する。

「KINTO ONE」は、今年3月1日から東京地区でトライアルを実施していたもので、7月1日にはサービスエリアを全国へと拡大。また、レクサス・ブランドでは「KINTO SELECT」として3年間で6車種を乗り換え変えられるサービスとして月額18万円でトライアルを続けてきた。

今回はその構成を大幅に変更。「KINTO ONE」にはレクサス・ブランドを含めて16車種を追加し、2020年1月15日からサービスの提供を開始する。これとは別に「KINTO ONE」の法人受け付けを2020年1月15日よりスタートさせ、中古車版「KINTO ONE」のトライアルを2020年1月下旬から実施することとした。

「KINTO ONE」に追加される車種は、トヨタ・ブランドが『パッソ』(月額3万2780円~)、『ルーミー/タンク』(月額3万9600円~)、『カローラ』(月額4万6750円~)、『カローラツーリング』(月額4万7850円~)、『カムリ』(月額7万4250円~)、『ランドクルーザー』(月額8万8000円~)、『ヤリス』(次期、価格未定)。レクサス・ブランドが、2020年1月から『LX』(月額19万8000円~)、『RX』(月額10万1200円~)、『NX』(月額8万6900円)、『UX』(月額7万4800円~)。2月からは『LS』(月額23万6500円~)、『RC』(月額12万8700円~)、『ES』(月額12万5400円~)、『IS』(月額10万8900円)。

一方、レクサス・ブランドでトライアルを続けていた「KINTO SELECT」は、名称を「KINTO FLEX」へ変更して2020年2月よりサービスを正式に全国展開。それに合わせて3年間で6種類のレクサス・ブランド車を乗り継ぐ「KINTO FLEX3年6台プラン」(月額19万8000円)と、3年間で3台のレクサス・ブランド車を乗り継ぐ「KINTO FLEX3年3台プラン」(月額17万6000円)を用意した。対象車種は従来通りES、IS、RC、RX、NX、UXの6車種。「KINTO FLEX3年6台プラン」から「KINTO FLEX3年3台プラン」へ乗り換えた場合、本来はかかる中途解約金は発生しない。

また、この発表に合わせてKINTOの小寺信也社長が出席し、今年3月からトライアルとして開始したKINTOを総括する記者会見も開催した。それによると申込総数は951件で、内訳はウェブが646件、販売店が305件。比較的若い年齢層の申し込みが多かったのは狙い通りだが、サービス認知度は18.2%(2019年11月末時点)と低く、「頭金が不要で保険料や自動車税、定期メンテナンスまでが含まれるKINTOのメリットを訴え切れていない。特に地方の販売店では浸透しきれず、今後何らかの対策が必要だ」(小寺社長)と述べた。

「現状では事業の黒字化にはほど遠い状況」(小寺社長)にあり、目標台数も置いていないのが実情だ。今後は爆発的な人気を呼んでいるコンパクトSUV『ライズ』を投入し、中古車版「KINTO」も早い段階で正式サービスに移行することで、特に若い世代のクルマ離れを食い止めていくことで利用者増に結びつけていく考え。さらに「今回は受注に間に合わず実現しなかったが、スープラなどのスポーツカーの導入を積極的に考えていきたい」(小寺社長)とした。また、現状では車両を決められたプランでしか選べないが、「今後はフレキシブルに対応していく」(小寺社長)考えも明らかにした。

話を聞いている中で興味深かったのは、「免許返納の際は解約金なし」で利用を止められるという点。高齢者にとってクルマの運転がいつまで続けられるかは大きな不安材料だ。そんな状況下では、衝突被害軽減ブレーキといった安全装備を備えた新車に乗り換えたくても、いつまで乗り続けられるか分からない。「KINTO」なら最新の安全装備を装備した新車を手に入れ、運転が難しいと思い始めた時に免許を返納すれば、クルマもそのまま解約できるのだ。しかも保険から税金、メンテナンス費用までもプランにすべて含まれているわけだから、車両管理の煩わしさからも解放される。これは高齢者にとって理想のプランとなるのではないだろうか。

《会田肇》

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