ドライバーの2人に1人が未経験? 市場が成長する“プロによる手洗い”

街中に広がる「プロによる手洗い洗車」 ドライバーの2人に1人が未経験?
街中に広がる「プロによる手洗い洗車」 ドライバーの2人に1人が未経験?全 12 枚
愛車を大切にするオーナーの中には、自分で専用グッズを揃えて自宅で洗車に勤しむ人も少なくないだろう。GfKジャパンの調査(2019年12月)によると、ドライバーの主な洗車手段として51%が「自分で手洗い」と回答している。

一方で「洗車機」は38%、そして「店舗での手洗い」は11%。特に「店舗での手洗い」は、「自分で洗車をするのが手間だから(17%)」「車全体をまとめてきれいにしてくれるから(15%)」と利便性やサービスの質が評価された一方で、ドライバーの52%は「利用したことがない」と回答しており、現状では利用率が低い少数派といえそうだ。




◆実は多彩なプロによる手洗い

「店舗での手洗い」と聞くと、ガソリンスタンドを思い浮かべるドライバーも多いのではないだろうか。特に近年は「コーティング」ののぼり旗を目にすることも多く、コーティングや室内清掃とセットで洗車を提案された経験がある人もいることだろう。

ただ、そうしたガソリンスタンド以外にも“手洗い洗車”はある。まず1つが、コーティングなどクルマの美装に関するサービス「カーディテイリング」の専門店。プロのディテイリングショップには、クルマを綺麗に仕上げるための人や技術、設備、資材が揃っており、ガソリンスタンドなどに比べて相場は高価だが、 外装でも内装でも、ディテールまで含めた隅々まで“その道のプロのクオリティ”で仕上げてもらえる。





そして2つ目が、近年多様化している、店舗外に赴いていの出張洗車だ。“洗車=自宅orプロショップ “という固定観念を覆す勢いで、出張洗車サービスが一段と広がり始めている。


◆時間も手間も節約! 商業施設との連携が活発化



大阪を拠点に全国でディテイリングサービスを手掛けるユナイトは、グループ企業を通じて横浜ランドマークタワーや東戸塚オーロラシティ、六本木ヒルズなどの商業施設の駐車場でサービスを展開してきたが2018年10月から木更津でアウトレットモールで国内初の「バレーパーキング」をスタート。

2019年8月からは、三井アウトレットパーク木更津の駐車場で、洗車・コーティングサービスを開始。専用の車寄せで愛車を預けた後にそのまま買い物を楽しめ、洗車・コーティングを依頼できる。

スーパーカーや輸入車など高級車がメインの顧客層で、駐車場を探す、駐車場から歩くといったドライバーの手間や、洗車の手間・時間を削減できることに加え、「駐車時に愛車にトラブルがないか」というクルマを大切にするドライバーの不安を取り除くメリットもあるそうだ。




さらに、こうした出張洗車は首都圏のみならず地方でも広がりを見せている。2016年から出張洗車サービス「機動洗車隊」を手掛けるKCBプランニングは2019年10月から、岡山桃太郎空港の駐車場でもサービスを開始。行きのフライト時間に合わせて空港降車場でクルマを引き取り、戻りのフライト時間に合わせて空港にて返却するバレーサービスと合わせた洗車サービスだ。




機動洗車隊は、水を全く使わないのが特徴。元々クルマの磨き・コーティング職人だった大賀代表が、マンションの駐車場で洗車するために始めたのがきっかけで、独自に開発した資材・技法は高い品質の仕上がりを誇る一方で、排水が発生しないので場所を選ばずに施工できる。空港のほか携帯ショップや遊戯施設、ゴルフ場、ショッピングモールの立体駐車場などでも実施しており、三井アウトレットパーク倉敷でも週末を中心に洗車イベントを開催。地元岡山に加え、一部東京でもサービスを展開している。




「街中に洗車場を作っていきたい」と今後の展開に意欲を示すKCBプランニング。同社を含め様々な企業が、かつてのコイン洗車場に代わる新たな洗車サービスを街中に広げ始めているが、いずれも共通するのは、駐車・洗車中にドライバーが別の作業をできるというメリット。

自分の手で洗車したいけど、仕事や家事が忙しい、または家族と過ごす時間も欠かせない。そんな人こそ、“新たな街の洗車場”を一度試してみてはいかがだろうか。

街中に広がる「プロによる手洗い洗車」 ドライバーの2人に1人が未経験?

《カーケアプラス編集部@相原駿》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る