自工会 神子柴副会長「自動運転技術のマイルストーンに」…2020年賀詞交歓会

自動車工業団体の賀詞交歓会で挨拶する自工会の 神子柴副会長
自動車工業団体の賀詞交歓会で挨拶する自工会の 神子柴副会長全 2 枚

日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会の自動車工業4団体による恒例の新春賀詞交歓会が1月7日、都内のホテルで開かれた。

自動車とその関連業界および政官界関係者ら約1600人が出席し、令和として初めて迎える新年を祝った。主催者を代表して挨拶した自工会の神子柴寿昭副会長(ホンダ会長)は、まず2019年の東京モーターショーについて「もっと多くのお客様にクルマやバイクに乗っていただきたいと、業界の垣根を越え、オールジャパン、オールインダストリーで取り組んだ結果、130万人を超えるお客様にご来場いただくことができた。とりわけ若年層や女性の来場が著しく増えたことは、大変心強いことだ」と、評価した。

一方で、昨年は高齢者によるペダルの踏み間違い事故がクローズアップされたことに言及。その対策の一環として政府が19年度補正予算で65歳以上の高齢者を対象に、いわゆる「サポカー購入補助金」を実施することに対し「高齢者の事故対策に迅速な支援策を講じていただいたことにお礼申し上げる」と謝意を表明した。そのうえで自動車業界として「今回の制度をドライバーひとり一人の安全運転に対する意識改革につなげる機会と捉え、更なる安全運転支援技術の開発、普及に取り組みたい」と述べた。

神子柴福会長は、今年開催される東京オリンピック・パラリンピックにタイミングを合わせ、業界が自動運転車の実証実験で体験試乗会を開くことに触れ、「交通事故ゼロ社会の実現は自動車産業共通の願いであり、目標だ。自動運転技術は、事故ゼロをめざすためのひとつの手段であり、どこが先に技術を出すかと競うのでなく、業界全体として安全・安心への思いをひとつにし取り組んでいきたい」と強調した。その実現に向け「今年のオリンピック・パラリンピックを自動運転技術のマイルストーンとし、飛躍の位置付けにしたい」と語った。

さらに、「CASE」といった課題に直面している新年について「2020年という節目の年が自動車産業にとって、より一層飛躍の年となるよう、業界一丸となってワンチームで取り組む年にしたい」と表明した。自動車工業団体の賀詞交歓会では、自工会会長がスピーチするのが恒例だが、今年は豊田章男会長(トヨタ自動車社長)が米国のCESに出席するため訪米しており、神子柴副会長がピンチヒッターを務めた。

《池原照雄》

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