ベントレー ミュルザンヌ、最終モデルを発表…2020年春に生産終了へ

1959年以来改良を重ねてきたV8エンジン

V8ツインターボは最大出力537ps

最終モデルにふさわしいインテリア

ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー
ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー全 13 枚

ベントレーは1月14日、『ミュルザンヌ』(Bentley Mulsanne)生産を2020年春に終了すると発表した。最終モデルとして、『ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー』を30台限定で生産する。

1959年以来改良を重ねてきたV8エンジン

現行ミュルザンヌは2009年に発表された。ベントレーを代表する4ドアサルーンとして、ラグジュアリーセグメントのベンチマークを確立した。ミュルザンヌに搭載されるV型8気筒ガソリンエンジンのデザイン、エンジニアリング、ハンドビルドは、英国クルー工場で行われている。

ミュルザンヌのパワートレインは、現在生産されているベントレーのV8エンジンの中で、最も長い歴史を持つ。このV8エンジンは、1959年に『S2』モデルに初搭載されて以来、幾度となく改良が施されてきた。この限定モデル誕生のきっかけともなった6 3/4リットルエンジンは、今年で60周年を迎えた。ベントレーによると、V8の基本的な構造とサイズは60年経った今も当時のままという。ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナーベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー

30台の6.75 エディションを最後に、ミュルザンヌは生産を終了する。今後はベントレーの新たな旗艦モデルとして、新型『フライングスパー』がラグジュアリーカーラインアップの頂点に立つ。

フライングスパーには2023年までに、ハイブリッドシステムの導入が予定されている。こうした動きは、ベントレーが目指す未来の姿、サステナブルなラグジュアリーカーへの移行を象徴しているという。ベントレーは、『ベンテイガ ハイブリッド』の発売によって、電動化への歩みを着実に進めている。

V8ツインターボは最大出力537ps

ミュルザンヌ6.75 エディション by マリナーは、最上級モデルの『ミュルザンヌ スピード』がベースだ。排気量6 3/4リットル(6752cc)のV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力537ps/4000rpm、最大トルク112.2kgm/1750rpmを引き出す。トランスミッションは8速AT。0~100km/h加速4.9 秒、最高速305km/hの性能を発揮する。ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナーベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー

エクステリアには、グロスブラックのブライトウェアを採用し、ボディカラーにアクセントを添える。ヘッドライトとテールライトは、ブライトクロームで縁取られた。ボンネットの「フライング B」マスコット、マリナーの「Serenity」ラジエターグリル、エキゾーストフィニッシャーはすべて、ダークティント仕上げとした。21インチの5本スポークホイールは、ブライトマシニング仕上げで、ポケット部分はグロスブラックとなる

エンジンのインテークマニホールドは、シルバーからブラックに変更された。エンジンナンバープレートは通常、エンジンを組み立てた職人のサインが入るが、この限定モデルではベントレーのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOのサインが入る。

最終モデルにふさわしいインテリア

インテリアは、レザーハイドをシングルトーンとし、「Imperial Blue」、「Beluga」、「Fireglow」、「Newmarket Tan」の4種類を用意した。専用のカラースプリットも採用する。シルバーのシートパイピング、センターコンソール周囲のレザーハイド、ディープパイルオーバーマットのバインディング、シートとドアインサートの多孔レザーからのぞくアクセントカラーなども、インテリアの特長だ。ベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナーベントレー・ミュルザンヌ 6.75 エディション by マリナー

センターコンソールとリアキャビンコンソールのウッドパネルには、シルバーのペイントを施し、フロントコンソールには金属製の記念プレートをはめ込む。フェイシアとウェストレールは高光沢の「Grand Black」仕上げとし、ウェストレールには「ダークエンジンスピン」模様をあしらったアルミニウム製インサートを装着した。

また、インテリアのエアベント操作ノブを、「オルガンストップ」仕様ではなく、エンジンオイルキャップをミニチュア化したデザインに変更した。「6.75 Edition」のモチーフを各シートに刺繍する。エクステリアとエンジンルームには、このモチーフをデザインしたクロームバッジを設定し、このモチーフをLEDウェルカムライトで投影する。時計とマイナーゲージの表示面には、エンジン断面図を模したデザインを採用している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る