[カーオーディオ こだわり方考察]ソースユニットとは何なのか

「DAP」を「ソースユニット」として使用している一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。
「DAP」を「ソースユニット」として使用している一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。全 3 枚

こだわればこだわるほど楽しさが深まるカーオーディオ。その“こだわりポイント”を1つ1つ検証している当短期集中特集。第8回目となる当回では「ソースユニット」について考察する。カーオーディオシステムにおいてのベストな「ソースユニット」とは何なのか…。

「スマホ」を「ソースユニット」として使用する際にも、なんらかの「メインユニット」が必要!

クルマの中で音楽を聴こうとするときには、何らかの「ソースユニット」が必要となる。メディアから音楽信号を読み取り、それをシステムに供給するメカが不可欠なのだ。

なお現代カーオーディオにおいては、「スマートフォン」が「ソースユニット」として使われることが多くなっている。「スマホ」にたくさんの楽曲データが保存されているケースが多く、そうであるのなら車内でもそれを楽しめたら便利だ。

ただし、「スマホ」を「ソースユニット」として活用しようとする場合には、何らかの「メインユニット」が必要となる。スマホからの音楽信号を受けて、その音楽信号を制御・増幅しカースピーカーへと供給するメカが絶対的に欠かせない。

であるのでまずは、「メインユニット」選びにおいての“こだわりポイント”から考察していく。

さて、もっともスタンダードな「メインユニット」は何かと言うと…。答はズバリ、「AV一体型ナビ」だ。純正品、市販品を問わず、センタークラスターパネルの中心に収まる機器としてポピュラーなのはやはり、現在でも「AV一体型ナビ」だ。

ところで「AV一体型ナビ」は当然ながら、「ソースユニット」としても高いポテンシャルを発揮する。特に最近は、「ハイレゾ音源」に対応する機種も増えてきた。もしも「ハイレゾ音源」をたくさん所有しているというのなら、クルマの中でもそれを聴きたい。そう考えるのであれば、「ハイレゾ音源」の再生が可能な「AV一体型ナビ」をチョイスしよう。それらであれば、USBやSDカードで「ハイレゾ音源」を持ち運べば、車内でも簡単に楽しめる。

なお、「ハイレゾ音源」の再生が可能な「AV一体型ナビ」は、各社のフラッグシップ機に限られる場合が多い。「スマホ」がメインの「ソースユニット」であったとしても、そのような上級「AV一体型ナビ」を選ぶと、車内でのエンタメ環境が充実してくる。こだわる価値は高い。覚えておこう。

“非ナビ派”には、高機能「ディスプレイオーディオ」がおすすめ!

続いては、「ナビは必要ない」、または「ナビは、スマホナビアプリでいい」、そう考えているドライバーの「メインユニット」選びについて考えていく。そのようなドライバーに向いた「メインユニット」とはズバリ、「ディスプレイオーディオ」だ。

なお、「ディスプレイオーディオ」にもタイプ違いがいくつかある。違いは“機能”と“価格”だ。高機能なモデルを選べば当然、コストはかかり、リーズナブルであることを優先させれば使える“機能”が絞られていく。

ちなみにもっともハイスペックなモデルとなると、まさしく「AV一体型ナビからナビ機能だけを抜いた」という仕様で完成されている。そしてその上で、「Apple CarPlay」や「androidauto」にも対応してくる。もしもスマホとの親和性にこだわろうとするのなら、おすすめはやはりそれらへの対応が成されているモデルだ。そうであると、ナビも含めて主要なスマホアプリが車載機のタッチパネルで操作できるようにもなる。「スマホ」を「ソースユニット」として使用する場合にも、その利便性がさらに高まる。

ただし、それらに対応している機種は、価格がそこそこに上がってくる。「ナビは必要ない」と考えるドライバーの多くは、コストの面も含めてそう考えている場合も多く、そうであると、「Apple CarPlay」や「androidauto」に対応しているモデルは少々ハードルが高くなる。

また、センタークラスターパネル内に「ディスプレイは必要ない」と考えるのであれば、1DIN機も候補に上がってくる。その際、もしも「スマホ」を「ソースユニット」として活用する前提があるのなら、Bluetoothへの対応がチェックポイントとなる。最近は廉価なモデルでもBluetoothに対応するモデルは増えている。「スマホ」を「ソースユニット」として使用することへの配慮が一層行き届いてきている、というわけだ。

音質性能にとことんこだわるなら、上級「DAP」が最有力候補に!?

ところで、「ハイレゾ音源」を車内でも楽しみたいと思ったときには、「DAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)を「ソースユニット」とするという作戦も有力候補となってくる。もしも「DAP」をすでに所有しているというのなら、それを車内でも活用しない手はない。

なお「DAP」と「メインユニット」との接続は、「DAP」のヘッドフォン出力と「メインユニット」の「AUX」端子とをピンケーブルで接続すればOKだ。それでも十分に「ハイレゾ音源」ならではの高音質を楽しめる。特に高級な「DAP」になるほど、ヘッドフォン出力のクオリティが高い。ゆえにこのようなシンプルな接続方法でも十二分に、「ハイレゾ音源」の良さを味わえる。

ただし、カーオーディオにおいて高音質を追求しようとする場合には、高度なコントロール機能の導入が必要となってくる。

というわけで、カーオーディオシステムのクオリティアップを図ろうとする場合には、高度な「DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)」が必需品となってくる。そしてそのようなシステムに「DAP」を組み合わせようとする際には、「DAP」と「DSP」は、デジタル接続させた方が良い。そうすることで「DAP」から出力される「ハイレゾ音源」の信号をデジタルのまま制御できる。このような「DAP」の取り入れ方は今や、カーオーディオ愛好家の間での1つのスタンダードスタイルとなっている。

しかしながら「DAP」は、運転中の操作がしやすいとは言い難い。音にこだわるのであればそこのところには目をつぶれるのだが、操作性にもこだわりたいと思うと、別の作戦も浮上する。

やはり操作性が高いのは車載機専用機だ。音と操作性の両面にこだわりたいと思ったときには先述したように、上級「メインユニット」の使用がおすすめとなる。高度な「DSP」も内蔵されている「ハイエンド機」を選べば、「ソースユニット」としても「コントロールユニット」としても高いポテンシャルを発揮する。

今回はここまでとさせていただく。次回もカーオーディオにおいての“こだわりポイント”の考察を続行する。お楽しみに。

こだわれば、カーオーディオはもっと楽しくなる! 「ザ・こだわり方考察」第8回 「ソースユニット」にこだわる!

《太田祥三》

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