[カーオーディオ・インストレーション]ツイーターをダッシュボードの上に置くことの是非

ツイーターを「ダッシュボードの上」に取り付けた例。
ツイーターを「ダッシュボードの上」に取り付けた例。全 1 枚

カーオーディオユニットの取り付けにまつわるセオリーやノウハウの解説を行っている当コーナー。前回からはツイーターの取り付けにおけるあれこれの解説を開始した。その2回目となる当回では、ツイーターを「ダッシュボードの上」に置くことについて考えていく。

まずはメリットを考察していこう。「ダッシュボードの上」は、ツイーターの取り付け場所として案外、メリットが多い。主には3つある。1つ目は、「コストが掛かりにくいこと」だ。使用するスピーカーにマウントが付属されていればその傾向はさらに強まる。配線に関する作業以外ではあまり手が掛からないので、取付工賃が少なくてすむ。

メリットの2つ目は、「ツイーターから発せられる音を直接聴けること」だ。例えばツイーターを「純正位置」に埋め込んだとして、その場所がダッシュボードの左右の奥だとしたら、リスナーの耳に入ってくる音の大半は反射音となる。

反射音には、少なからず当たった場所の素材特有の音色が乗ってしまうし、2次反射3次反射も起こってくるので、制御が難しくなる。しかしツイーターを「ダッシュボードの上」に出せば、直接音を聴ける割合が高まるので状況は相当にシンプル化される。制御もしやすくなり得られる情報量も多くなる。

メリットの3つ目は、「角度変更がしやすいこと」だ。ツイーターは設置角度を変えることで鳴り方(聴こえ方)が結構変化する。ゆえに、取り付け角度はシビアに検討する必要があるのだが、ダッシュボードの上に置く場合には、設置した後からでも角度の変更がしやすい。聴きながらいろいろと試せる。

しかしながらデメリットもある。1つは、「上下の角度が適切でなくなる場合があること」だ。車種によってはダッシュボードが水平でないことがある。その場合、ツイーターがあらぬ方向を向いてしまったりもする。左右の角度変更は自由にできても、上下の角度変更は案外しにくい場合が多い。そうであるならば、サウンド制御は難しくなる。

もう1つのデメリットは、「サウンドステージの左右の幅が出しづらいこと」だ。ダッシュボードの上に置く場合、運転席側のツイーターはドライバーのほぼ目の前に位置することになる場合が多い。そうであると、サウンドステージをその外側まで広げるのは簡単ではない。Aピラーやドアミラー裏に取り付ける場合と比べて、この点でビハインドを背負うこととなる。

今回はここまでとさせていただく。次回以降もツイーターの取り付けに関する考察を続行する。お楽しみに。

カーオーディオ・インストレーション百科 Part2「ツイーター」編 その2・「ダッシュボードの上に置くことの利点・不利点」

《太田祥三》

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