氷上のクロストレイル競技、レッドブル・アイスクロス横浜2020開催

レッドブル・アイスクロス横浜2020
レッドブル・アイスクロス横浜2020全 30 枚

2月15日に横浜臨港パークで決勝が行われた「レッドブル・アイスクロス」は、氷上のエクストリームスポーツの一つとして近年注目されている新しいスポーツだ。オフィシャルスポンサーにスバルやBFGoodrichも名を連ねている。どんなスポーツなのか取材してみた。

【写真】レッドブル・アイスクロス横浜2020(全18枚)

コースはおよそ350メートル。最大斜度は39.4度。高低差22メートルのダウンヒルのスケートコースを4人のスケーターが着順を争うレース競技だ。ヘアピン、直角コーナー、バンクコーナー、モトクロスのようなこぶが連続するアップダウンやジャンプスポットが何か所もある。ここを最大速度80km/hで下っていく。参加者を4人ごとにグループ分けし、それぞれのヒートの上位2名が勝ち残っていく方式だ。

故意のチャージやアタックは禁止されているが、コーナーリング中の接触や転倒はめずらしくない。そのため、選手はアイスホッケーと同様なプロテクターとヘルメットを装着する。ゴール直前のロール区間(上下に波打ったコース)では、転倒で順位が入れ替わるという展開も見られる。

ショートトラックやスピードスケートリンクでは見られないダイナミックなスケートバトルが見られる競技といえる。今風の競技、エクストリームスポーツらしさは、選手は、カメラを内蔵したヘルメットを装着して競技を行うというスタイルにも表れる。映像は、ライブ配信でみられるようになっている。

アイスクロス用のスケート靴のブレードは、アイスホッケーのものに近いが、小回りとスピードの両方が必要だ。アイスホッケーのブレードは、小回りやダッシュがきくように、ロッキングチェアの脚のようにカーブを描いているが、アイスクロスのブレードは、長さはアイスホッケーより少し大きいくらいで、氷に接する部分がスピードスケートのように水平になっている。水平部分の長さやエッジの溝の深さは、選手ごとのセッティングがある。コースによって靴(ブレード)を変える選手もいる。

横浜のコースは、スタート直後にいきなり最大斜度のスロープがあるのが特徴だ。昨年、180度ターンとなっていた第1コーナーが、今年は150度に改修されており、最初のコーナーへの進入速度が高くなっている。その分イン争いが熾烈になり、タイムも34秒前後と昨年より2秒ほどハイペースな争いとなった。

スケート競技としては歴史が若いほうなので、シニア以上の選手の多くが元アイスホッケー選手だという。しかし、16歳から21歳までのジュニアクラスには、最初からアイスクロスという選手も多い。選手層も若い競技のため、グローバルでも常設の専用コースはなく、選手は普段はインラインスケートで練習を積んでいるという。その中でもロシアはこの競技に力を入れていおり、有力選手の育成や支援を行っている。ロシアスバルも、現地の競技でスポンサーをしている。

選手はアメリカ、カナダが多いが、ヨーロッパ各国の他、日本や韓国の選手もいる。日本人選手は、残念ながら男女ともに上位進出を果たすことはできなかった。優勝は、男子がアメリカのキャメロン・ナーズ選手。女子がカナダのマキシー・プランテ選手。

なお、男子優勝のナーズ選手の乗っているクルマはダッジ『ラム』。プランテ選手はフォード『フォーカス』だそうだ。記者会見に臨んでくれた日本人選手のうち、山内斗真選手はトヨタ『FJクルーザー』。好きなクルマはメルセデスベンツ『Gクラス』だそうだ。女子の山本純子選手の愛車は日産『オッティ』だという。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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