ブガッティ シロン に「ピュアスポーツ」、ハンドリング性能を追求…限定60台で価格300万ユーロ

長さ1900mmの固定式の大型リアウイング

ワインディングロードで本領を発揮するシャシー設定

60~120km/hの中間加速はシロンに対して2秒短縮

ブガッティ・シロン ・ピュアスポーツ
ブガッティ・シロン ・ピュアスポーツ全 21 枚

ブガッティは3月3日、『シロン』をベースに開発された限定モデル、「シロン・ピュアスポーツ」(Bugatti Chiron Pur Sport)をフランスで初公開した。

シロンをベースにハンドリング性能を引き上げることに重点を置いている。世界限定60台が生産され、価格は300万ユーロ(約3億5840万円)だ。

シロン・ピュアスポーツは、新型コロナウイルス感染拡大の懸念から中止された、ジュネーブモーターショー2020で発表予定だった。

長さ1900mmの固定式の大型リアウイング

シロン・ピュアスポーツでは、エアロダイナミクス性能を高める新デザインを採用する。フロントには、ワイド化された吸気口と、専用グリルを装着した。フロントリップスポイラーは、前方に突き出た専用デザインで、最大のダウンフォースを生み出す。

ブガッティ・シロン ・ピュアスポーツブガッティ・シロン ・ピュアスポーツリアには、長さ1900mmの固定式の大型ウイングを装着し、ダウンフォースを高めた。専用のディフューザーも装備される。角度の付いたウイングマウントは、リアバンパーとともに、大きなX字を形成する。3Dプリントされたチタン製の軽量エグゾーストパイプが採用された。ベース車両の格納式リアスポイラーの油圧コンポーネントを廃止することにより、10kgの軽量化を果たしている。

ブガッティ・シロン ・ピュアスポーツブガッティ・シロン ・ピュアスポーツインテリアは、アルカンターラを多くの部分に使用した。ダイナミックなパターンが、アルカンターラ張りのドアトリムパネルにレーザー加工されている。ステアリングホイールもアルカンターラ仕上げで、理想的なグリップを追求する。シートは、サイドのサポート性を引き上げた。すべてのトリムパネルとコントロールスイッチは、黒色の陽極酸化アルミまたはチタンで作られている。各部にクロスステッチをあしらう。ステアリングホイールの12時の位置には、青いハイライトが追加されている。

ワインディングロードで本領を発揮するシャシー設定

ブガッティは、とくにワインディングロードで本領を発揮するシャシーとサスペンションを開発した。快適性に悪影響を与えることなく、フロントに65%硬いスプリング、リアに33%硬いスプリングを採用した。アダプティブダンピングのコントロール、キャンバー値の変更(マイナス2.5度)により、さらにダイナミックなハンドリングを追求している。

フロントとリアのカーボンファイバー製スタビライザーは、さらにロールを最小限に抑える。ばね下重量は、19kg軽量化された。この19kgは、16kgにおよぶ車輪の軽量化に加えて、チタン製ブレーキパッドのベースパネルによる2kgの軽量化、ブレーキディスクの1kgの軽量化を合計したものだ。また、シャシー、サスペンション、ボディの接合部分の剛性を、フロントで130%、リアで77%強化することにより、路面への接地性を向上させている。ブガッティ・シロン ・ピュアスポーツブガッティ・シロン ・ピュアスポーツ

4種類のドライブモードに加えて、「スポーツ+」モードが採用された。通常のスポーツモードよりも、サーキット寄りの設定となっており、高速コーナーでもドリフトできる理想的なラインを走行できるという。

60~120km/hの中間加速はシロンに対して2秒短縮

ミッドシップには、2ステージターボ化された8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンを搭載する。最大出力は1500hpと変わらないが、発生回転数は6700rpmから6900rpmへ、200rpm引き上げられた。最大トルクは、163kgm/2000-6000rpmと変わらない。7速デュアルクラッチの「DSG」は、全体のギア比を15%クロスレシオ化した。駆動方式は4WDだ。ブガッティによると、60~120km/hの中間加速は、ベース車両に対しておよそ2秒短縮しているという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  5. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る