太陽を追いかけながら日本列島を横断、バイク乗り注目のラリー「SSTR」とは

年々参加者増えるSSTR
年々参加者増えるSSTR全 12 枚
いま、バイク乗りたちの間で人気急上昇中なのが、日の出から日没まで、太陽を追いかけながら日本列島を横断する「SSTR」(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)だ。

スピードや順位は競わない。基本ルールは、日の出とともに自分で決めた日本列島の東海岸(太平洋や瀬戸内海、東シナ海沿岸部)からスタートし、日没までに日本海側の千里浜なぎさドライブウェイ(石川県羽咋市)にゴールするという単純明快なもの。

無事にゴールゲートを通過し、ライダー同士で交流を深めることが主な目的、自己完結型のラリーとなっている。

◆海岸ゴールのパリダカの感動を日本のライダーにも!


発案し主宰しているのは、風間深志さん。パリ・ダカールラリー日本人ライダー初出場、オートバイでエベレスト6005m到達(ギネス世界記録)、オートバイで南極点・北極点到達など、数え切れないほどの偉業を成し遂げた日本が誇る冒険家。テレビや新聞でもお馴染みだ。

千里浜は日本海に沈む美しい夕陽の名所で、全長約8kmの砂浜をクルマやバイクで走ることができることでも有名。風間さんは、パリダカのゴールであるダカールの海岸をヴィクトリーランした感動が忘れられない。あの素晴らしい体験を日本のライダーにも味わってもらいたいと、このラリーを思いついた。

東京・お台場からでも片道450kmの道のりはかなりタフなもので、全国からライダーが集結する。なかにはスーパーカブなど原付ライダーもいて、一般道で日の出から日の入りを目指し懸命に走る。

◆太陽を追いかけて走って欲しい


“Chasing the Sun(太陽を追いかけろ)”をテーマに掲げた壮大なスケールのツーリング・ラリー。風間深志さんは「自然を相手にするときは、いつも太陽だけが頼り。参加するみなさんにも、太陽がどの位置にあるかなど感じながら走ってもらいたい」という。

また「急いで速度違反したり、事故を起こすような運転もしないで欲しい。サンセットに間に合わなくても、いいんです」とも。

2013年の第1回大会は参加130台だったが、年々ヒートアップし、前回2019年は3400名の枠が受付開始から半日で完売になる盛況ぶり。その大人気ラリーだが、今年は5月23日~24日に開催。エントリー受付は本日、3月8日の6時20分から開始する。

新型コロナウイルスの影響が続けば、10月24日~25日へ延期の可能性もあるが、今年も申込みが殺到するのは間違いないだろう。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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