フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は、ドイツで開催したデジタル年次記者会見において、2022年までにフォルクスワーゲンブランドが、すべての主要セグメントに「MEB」プラットフォームをベースにしたEVを設定すると発表した。
フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えるのが、「ID.」ファミリーだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVの『ID.3』を2020年に発売する。これに続いて、SUVセグメントには『ID. 4』を投入する予定で、さらにMPVの『ID. BUZZ』を順次、市場に導入していく。
ID.ファミリーは、フォルクスワーゲングループが開発したEV専用プラットフォームのMEB(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)をベースとする。このMEBは、コンパクトカーからSUVや商用バンに至るまで、幅広いセグメントに使用することができる特長を持つ。ID.ファミリーの車台では、モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、バッテリーが他のコンポーネントと共に車両のフロア下に効率よく搭載される。
モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。WLTP計測による航続は、330~550kmだ。出力125kWhの急速充電システムを利用すると、30 分以内にバッテリー容量の80%を充電できる。
フォルクスワーゲンは2025年までに、少なくとも年間150万台のEVを販売する計画だ。長期的な目標は、2050年までに車両フリートとグループを、完全にCO2ニュートラルにすること、としている。