ディーゼル車の静粛性を上げる 世界的音響メーカーのテクニック

ディーゼル車の静粛性を上げる世界的音響メーカーのテクニック
ディーゼル車の静粛性を上げる世界的音響メーカーのテクニック全 9 枚

最新のディーゼルエンジンを搭載し、その静かさにも定評のあるメルセデス・ベンツC220dだが、さらに上質な快適性を求めるならば防振処理は効果抜群のメニューだ。オーディオのグレードアップも同時にこなして車内の環境をグレードアップしてみよう。

最新ディーゼルエンジン搭載の
Cクラスワゴンをもっと静かにする

上質な乗り味を求めてメルセデス・ベンツを購入するユーザーは多い。事実その満足度は高いものだろう。しかしちょっとひと手間掛けることでさらに上質な車内空間へと変貌させるアイデアがあることを知っているだろうか。それが防振処理(デッドニング)だ。

今回のターゲットになったのはメルセデス・ベンツC220dステーションワゴン、次世代ディーゼルエンジンを搭載した人気のモデルだ。ディーゼルのイメージを払拭する低ノイズのクルマを望んで手に入れたユーザーも多いだろう。しかし当初は「すごく静かだ」と感じていた車内空間だが、徐々にわずかなノイズが気になってくるケースが多いようだ。同じエンジンを搭載する上級クラスと比べるとその差は歴然。“かつてのディーゼルに比べると静か”というレベルでは満足できなくなってくる意識の高いユーザーが多いのも事実だろう。

そんな時に絶好のメニューになるのが防振処理。納得して買った思い入れ満点の愛車を、もっと上質な車内環境にして乗りたい、そんなユーザーニーズに応えられるワンポイントの処理が防振(デッドニング)だ。そんなCクラスワゴンを取材した。

オーディオメーカーが作るデッドニング材で
不快なノイズを徹底的に抑え、快適空間を作る

フランスのオーディオブランドとして世界で支持されるFOCAL(フォーカル)。そのショップであるフォーカル プラグ&プレイ本店(千葉県木更津市)で、デモカーのCクラスワゴンへのデッドニング材施工例をチェックしてきた。

デッドニング材として用いているのはFOCALの「BAM」(バム)。デッドニング材はさまざまなメーカーがラインアップしているが、この「BAM」はオーディオメーカーがオリジナルで作ったデッドニング材である点に注目だ。車室内の環境を整えて心地良い環境で音楽を聴く、そんな狙いを持ったオーディオメーカー・プロデュースのデッドニング材だからこそ、その効果の高さに信頼が置けると言うことなのだ。

今回用いている「BAM」の特長は防振シートに他にない3層構造を採用している点。ハニカム制振材/アルミシート/粘弾性ブチル複合体を積層することで、高い制振、防音効果を発揮している。サイズは50cm×600cmで重量は9.35kgと比較的軽量なのであちこちに施工してもクルマを重くしてしまうこともない。

Cワゴンに実際に施工したのはタイヤハウスまわりとエンジンと車室を区切る隔壁であるバルクヘッド。タイヤハウスはタイヤまわりからのロードノイズ、パターンノイズを防ぐ役割を担う。一方のバルクヘッドへの施工はエンジンノイズがキャビン内に侵入するのを防ぐ役目を持っている。これらを施工することで、クルマはワンクラス上級グレードになったような静粛性を得られる。実際に施工してみるとクルマの上質さの中でも“静かさ”というキーワードがいかに大切かを、あらためて理解することになるだろう。

静かになった車内で高音質の音楽を楽しむ
トレードインで高音質スピーカーを取り付ける

取材したCワゴンにはオーディオ面のグレードアップも同時に施されていたので注目した。取り付けられているのはBEWITH(ビーウィズ)のメルセデス・ベンツ専用キットである「BE-FIT AM for Mercedes-Benz」だ。クルマを一切傷つけず、純正のままでオーディオのグレードアップができるキットだ。

スピーカーユニットにはBEWITHのReference AMの2ウェイスピーカーが採用されているので、音の解像度が飛躍的にアップする。トゥイーターの互換性はもちろんのこと、ミッドバスも純正位置にセットできる専用のアルミバッフルを使用するので取り付け精度の高さは抜群。スピーカーの持つポテンシャルを存分に発揮できるインストールとなっている。

さらにセンタースピーカーにもユニットをインストールすることで明確な音像定位を引き出しているのもこのクルマの特徴。音楽が再生されると、演奏しているアーティストがぱっと目の前に浮かび上がる音響空間は快適そのものだ。

FOCALの防振材「BAM」を使ってクルマの環境を整え、徹底して不快なノイズを抑えたメルセデス・ベンツC220d。そこにトレードイン取り付け可能なBEWITHの高品質スピーカーを加えて、より快適な空間を作り上げている。愛車にワンクラス上の快適性を求めるならば、こんなメニューをこなしてみてはいかがだろう。

《土田康弘》

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