フィアット 500 と パンダ、ハイブリッドに「D-Fenceパッケージ」…細菌から乗員を保護

粒子状物質やアレルゲン物質の侵入を100%ブロック

バッテリーに蓄えられた減速時のエネルギーがエンジンをアシスト

マイルドハイブリッドがCO2排出量を最大30%削減

フィアット 500 ハイブリッド
フィアット 500 ハイブリッド全 37 枚

フィアット(Fiat)は5月4日、欧州向けの『500ハイブリッド』と『パンダハイブリッド』に、細菌から乗員を保護する「D-Fenceパッケージ」を設定すると発表した。

このパッケージは、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の「MOPAR」(モパー)ブランドが開発を手がけた。MOPARは、FCAの純正用品のブランド名。旧クライスラーは1928年、ダッジを買収し傘下に収めるが、その翌年の1929年、純正パーツを取り扱うクライスラー・モーターパーツ・コーポレーションを設立した。同社は1937年からブランド名としてMOPARを使用。現在、MOPARブランドの純正パーツは、世界各国で販売されている。

粒子状物質やアレルゲン物質の侵入を100%ブロック

D-Fenceパッケージには、3つの特長がある。ひとつは、車外の不純物の車内への侵入を防ぐ高性能キャビンフィルターだ。フィアットによると、粒子状物質やアレルゲン物質の車内への侵入を100%ブロックし、カビやバクテリアの生成を98%削減するという。このフィルターは、空気取り入れ口と室内の間にレイアウトされ、外気が室内に導入される前に、空調システムと換気システムで使用される外気をろ過する。

2つ目の特長は、車内に設置される空気清浄機だ。取り外して、自宅で使用することもできる。この空気清浄機はHEPAフィルターを備えており、花粉や細菌などの微粒子をろ過することにより、車内の空気を浄化する。

3つ目の特長が、小型のUVランプだ。UVランプは、室内に存在する細菌の最大99%を除去し、ステアリングホイールやシフトレバー、シートなど、乗員の手に触れるすべての部分を消毒するのに役立つ。

バッテリーに蓄えられた減速時のエネルギーがエンジンをアシスト

500ハイブリッドとパンダハイブリッドには、フィアットが新開発したマイルドハイブリッドを搭載する。このマイルドハイブリッドシステムは、最新の1.0リットル直列3気筒ガソリン「FireFly」エンジン(最大出力70hp/6000rpm、最大トルク9.4kgm/3500 rpm)に、12ボルトの「BSG」(ベルト一体型スタータージェネレーター)、電気モーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせたものだ。

BSGシステムはエンジンに直接取り付けられており、補助装置もベルトによって駆動する。BSGは、ブレーキおよび減速中のエネルギーを回収し、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーに蓄える。この電力はピーク時に3.6kWの出力を発揮し、加速時などにエンジンをアシストする。

トランスミッションは6速MT、駆動方式はFFとした。この6速MTは、郊外での燃費を向上させる専用ギア比が採用される。また、パワーユニット全体の搭載位置を45mm下げ、重心を低くしている。

マイルドハイブリッドがCO2排出量を最大30%削減

このエンジンには、ストップ&スタートモードが付く。30km/h以下の低速域では、エンジンを停止できる。ハイブリッドシステムに関する情報を表示するモニターには、ドライバーにそのことを知らせる。ストップ&スタートモードは、エンジンをスムーズに再始動する。

高速道路などでの低負荷走行時に、エンジンを停止するコーストモードも採用した。リチウムイオンバッテリーがすべてのサービスに電力を供給し、ドライバーが車両を完全に制御できるようにしている。

フィアットによると、1.2 リットルガソリンエンジン(最大出力69hp)搭載車と比較して、マイルドハイブリッド仕様は燃費とパフォーマンスを向上させるだけでなく、CO2排出量を最大30%削減するという。

《森脇稔》

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