歴代マツダ車、開発主査が選ぶ1台…マツダ2、CX-3 担当・冨山道雄主査

歴代のマツダ車 人気投票
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マツダは2020年1月30日に創立100周年を迎えた。現在、同社の100周年スペシャルサイトでは、歴代モデルの人気投票が行われている。4月6日集計時のTOP3は『AZ-1』『ランティス』『マツダ787』。そこで、マツダの開発主査に、「私の選ぶ1台」とTOP3のモデルについて語ってもらった。

マツダ2、CX-3開発主査・冨山道雄氏

■私が選ぶ1台

手前味噌ですが、私が選ぶのは『CX-3』です。「これだ!」 私が、初めてCX-3のデザインモデルを見た直後に感じた印象です。マツダ初のコンパクトクロスオーバー。デザインスケッチを事前に見て、大まかなイメージを頭に描いていましたが、眼前のデザインモデルは、想像を遥かに越える存在感と先鋭感で光り輝き、私は圧倒されました。同時に、「このデザインのままで絶対に商品にする」と覚悟を固めました。

10年の主査歴でニューモデルを担当したのは、CX-3が最初です。自分が全責任を取り、CX-3を仕上げていく信念を貫き通しました。開発過程で生産性やコストの問題が発生しても、デザイン変更は一切認めず、全社一丸となった課題解決に没頭しました。一方、デザイナーからの改良提案の多くを受け入れ、完成度を更に高めました。結果、2016年「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」のファイナリスト(Top 3)に選ばれたことを誇りに思っています。デザインモデルを見た時から、もう7年が経ちますが、未だに見飽きることはありません。

私は、2015年発売以降も継続してCX-3の主査を務めています。スポーツカーを除けば、これほどの長期間、同一車種の主査を務め続けることは稀です。私は、CX-3を知り尽くしているからこそ出来ることがあると考えています。私は、常にお客様の声に耳を傾け、CX-3に寄せられる期待に応える改良に取組みました。パーソナルユースとして、日本にジャストなボディサイズをベースに、デザインやダイナミックス性能の質感、安全性能、環境性能など、“新たなスタンダート”として、あらゆる領域を最新にしていく。

2016年に「Noble Brown」、2018年に「Exclusive Mods」と名付けた特別仕様車を世に送り出しました。その際も、私の信念は変わりません。若手女性デザイナーに、「フルスイングで提案して下さい。後は私が必ず商品にしますから」とだけ伝え、彼女達に制約を与えず、のびのびとクリエーションして貰いました。Top of CX-3を狙った提案は素晴らしく、CX-3の上質さを更に高めるクルマに成り得ると一目で確信しました。今後も弛まぬ改良を継続し、お客様へCX-3を所有する喜びをご提供し続けます。

お客様とのエピソードを紹介します。ある販売店でCX-3をご購入頂いたお客様を販売店にお招きし、懇親会が開催されました。要望や質問攻めを覚悟していましたが、全然違いました。参加された皆さんは、「何処を気に入っている」「CX-3を購入して、カー・ライフスタイル変わった」と私に力説してくれるのです。CX-3を気に入ってたまらないオーナーさん達でした。マツダが目指すブランドに向け、お客様とマツダの絆を強めることに貢献できていると実感できた時でした。

私は、自家用車として、現在まで2台のCX-3を乗り継いでいます。1台目は、セラミック・メタリックの「XD L-Pkg.」、2台目は、ソウルレッド・クリスタルの「XD Exclusive Mods」です。クルマを眺めて、触れて、運転する日々は充実感が高く、一日の活力を与えてくれる相棒です。趣味で年に数回、遠出する際、取り回しの良さと、SKYACTIV-Dの抜群の機動力と低燃費の組合せは、手放す理由が見つかりません。満タンで往復1000kmを楽々と走破してくれます。

これからも、お客様に「CX-3でなければ」と言って頂ける存在であり続けたい。CX-3を通じて、お客様が新しいカーライフを見出され、もっと自由に、豊かな人生を過ごしていただければ、開発主査としてこれに勝る歓びはありません。
マツダ CX-3マツダ CX-3

■TOP3の感想

3台はどのクルマも甲乙つけがたい。AZ-1は、独創的な軽スポーツカーとして、唯一無二のクルマだと思います。今でも大切に乗られておられるオーナーさんと、毎日、通勤ですれ違います。丁寧に整備されていて、まだまだ元気なクルマなんだなぁと思っています。また、AZ-1の主査は、初代『ロードスター』(NA)の主査をされた平井敏彦さんであることをご存知の方は少ないのでは? 平井さんと同じフロアで仕事をしていた時期があり、当時の事が思い出されます。コンセプト段階には、デザインは3案あったのです。

ランティスは、4ドアクーペのデザインが好きで、購入を真剣に考えた時期がありました。当時としては、非常に先進的なデザインで、外観形状のシルエットがとても素晴らしい車でした。諸事情で違う車を選ぶことになったのですが、その後もずっと気にしていた記憶があります。現在の自動車技術で復刻させても面白いと思っています。それくらい、時代の先を進んでいたクルマだったと思います。ランティスは、私と同期の仲間がプランナーを担当していました。

マツダ787は、マツダの象徴と言っても過言ではない。「飽くなき挑戦」という社風を有言実行したプロジェクトです。当時は、ルマン24時間耐久レースのTV放送が行われており、ゴール前の生放送を噛り付いて見ていました。日本メーカー初優勝の事実は、歴史は移り変わっても消える事のない勲章だと思います。優勝当時の関係者の皆様と近い配席で仕事していたので、当時の苦労話を色々と聞かせていただきました。
マツダ/オートザムAZ-1マツダ/オートザムAZ-1

投票の受付は12月末まで…「楽しんで参加してほしい」

歴代モデルの人気投票企画はどのようにして始まったのだろうか。100周年サイト担当者によれば、「長きにわたり支えてくださった皆様へ感謝をお伝えしたい、そして、次の100年に向けてこれからもお客様の近くに在るメーカーであり続けたい」との思いから検討を重ねたところ、「100周年サイトでは、アクセスいただいたお客様が楽しくご参加いただけるコンテンツに力を入れよう!」という結論に至ったのだという。

「長年にわたりマツダ車を大切に思ってくださっているオーナーの皆様も、100周年をきっかけに新たにご興味を持ってくださった方も“投票”という形で楽しくご参加いただければとの思いを込めてスタートしたのが、歴代のマツダ車における人気投票企画です。ご自身やご家族・ご友人との歴史(思い出)と重ねてご参加いただけると嬉しく思います」とのことで、100周年スペシャルサイトの中で、一番人気コンテンツなのだそうだ。投票は2020年12月末まで受け付けており、2021年1月29日(100周年最終日)に最終結果発表を予定している。

その他、100周年サイトではユーザーとマツダの物語を投稿できる「with MAZDA STORIES」や「100周年ロゴダウンロード」などのコンテンツも展開中だ。

《吉田 瑶子》

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