フェラーリ、F1部門を中心に人工呼吸器を開発…5週間で

フェラーリが開発した人工呼吸器
フェラーリが開発した人工呼吸器全 9 枚

フェラーリ(Ferrari)は5月13日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大により不足している人工呼吸器をイタリア工科大学と共同開発した、と発表した。

画像:フェラーリが開発した人工呼吸器

この人工呼吸器プロジェクトは、コードネーム「FI5」と命名された。フェラーリによると、信頼性が高く、用途が広く、使いやすく、組み立てが簡単で、酸素消費量を最適化し、容易に入手できる素材を使用して大量生産できるため、他社の人工呼吸器よりも低コストという。

FI5の技術仕様、図面、ファームウェア、ソフトウェア、部品リストは、オープンソースプロジェクトとして門戸を開放している。すでに、イタリア、メキシコ、米国の一部の企業がフェラーリとコンタクトを取り、人工呼吸器の生産に乗り出す計画だ。

FI5プロジェクトに携わったのは、フェラーリのシャシーエンジニアリング部門と、F1をはじめモータースポーツ活動を統括する「スクーデリア・フェラーリ」だ。わずか5週間という短期間で、人工呼吸器を開発したという。

プロジェクトには、設計からシミュレーション、部品の選択と供給、プロトタイプの生産とテストまで、5つの段階があった。スクーデリア・フェラーリのエンジニアは、CADで設計作業を行い、空気圧部品や機械部品の動作シミュレーションを行った。

イタリア工科大学は、すべての素材を調達し、電子機器、ファームウェア、制御ソフトウェアを設計。配線システムのシミュレーション、開発・設計を手がけている。

「FI5」の「F」はフェラーリ、「I」はイタリア工科大学、「5」は5週間を意味するという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  2. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  3. インフィニティは最上位SUV『QX80』にGT-Rエンジン移植、1000馬力超「R-Spec」発表へ…SEMA 2025
  4. 三菱自動車、国内販売は5期連続増 2025年4~9月期実績
  5. トヨタ『ランクル60』に最新V6ツインターボ移植、「ターボトレイルクルーザー」発表へ…SEMA 2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る