ラリー&レース開催動向…WRCサファリの“復帰”お預け、NASCAR実戦再開、ルマン当初日程でバーチャル24時間戦

2002年以来となるWRCサファリの“復帰”はお預けに(写真は1999年のWRCサファリ)。
2002年以来となるWRCサファリの“復帰”はお預けに(写真は1999年のWRCサファリ)。全 8 枚写真をすべて見る

3月途中から世界中で深刻化してしまった“コロナ禍”、これによって四輪モータースポーツもあちこちで開催スケジュール等に大きな影響を受け続けている。最近の主な変更情報等についてまとめた(5月17日現在)。

2020年の世界ラリー選手権(WRC)は1月、開幕直前の段階では全13戦のカレンダーとなっていた。3月までに3戦を終了したものの、4~6月に予定されていたアルゼンチン、ポルトガル、イタリアの各戦が延期になり、今は実質的なシーズン中断状態に置かれている(ポルトガル戦に関してはその後「中止」に)。

カレンダーの先頭には7月16~19日のサファリラリー(Safari Rally Kenya)が位置していた。アフリカの大地を走るサファリラリーは世界でも屈指の有名ラリーといえるが、2002年を最後にWRCのカレンダーからは外れており、今季2020年は18年ぶりとなるWRCとしての開催に注目が集まっていた。しかしながら開催関係各所の話し合いによって5月15日、WRCサファリの“復帰”は今季実現しないことが決定。2021年(以降)にお預けとなってしまった。

これによって現時点での今季WRC再開初戦のポジションに暫定的に就いたのは、8月6~9日のフィンランド戦である。フィンランド戦に関しては6月初旬に“見通し”がつくものとされている。ただ、9~10月への延期もオプションプランとして存在している模様だ。また9月3~6日のニュージーランド戦についての見通しは5月末に更新されるという。

続いて“レース”の分野の話題。2020年F1世界選手権シリーズは7月にオーストリアでの無観客開幕を目指し動いている。このところの国内外の報道では、「まずオーストリアで2週連続開催、1週挟んで次はイギリスかドイツで2週連続開催」というカレンダー案が具体化しつつあるようだ。12月までに全19レースを組み込む意向ともされる。

シーズン終盤に入ると見られるバーレーンでも2週連続開催という噂があるが、さてこのパターン(1国2開催)が多くなった場合、レース名(GP名)をどうするのかという課題が発生する。ヨーロッパGPなどのエリア名を使うか、かつて別のコースで年間2開催していたイタリアが一方のGPに隣国サンマリノの名を借りていたなどのパターンを転用するか、それともまったく別の新しい発想に基づく命名法を定めるか、あるいはもう細かいことは気にしないかだが……?

NTTインディカー・シリーズの2020年シーズンはF1より約1カ月早い6月6日に無観客開幕を予定している。そして先頃、唯一「日程未定」となっていた最終戦セント・ピーターズバーグが「10月25日開催」と定められた。セント・ピーターズバーグ戦はもともとは開幕戦として3月に予定されていたが、レースウイークに入ってから開催取りやめとなっていた。

これで全15戦の日程がとりあえず固まったと思えたインディカー。ところが今度は7月12日のトロント戦(カナダ)がこの日程での開催ができなくなったとのことで、一旦カレンダーから外れている。年内の新たな開催日程を探る意向があるようなので、それが実現した場合、その日程次第ではセント・ピーターズバーグ戦が最終戦ではなくなることもあり得る。

そして同じ北米のNASCARは5月17日に無観客でシーズンを再開した。これはインディカーのみならず、世界の多くのシリーズにとって大きな後押し材料となるだろう。

さて、コロナ禍においてeスポーツが存在感を高めているが、ルマン24時間レース(ルマン24h)の主催団体であるACO(フランス西部自動車クラブ)などのオーガナイズによって、今年のルマン24hの当初の決勝開催日程だった6月13~14日にバーチャルのルマン24hが開催されることになった。現時点における“eレース”の究極形ともいえる大会になるか!? なお、実車の2020年ルマン24hは既に延期が決まっており、9月19~20日決勝予定。

現段階でF1日本GP(10月9~11日、鈴鹿サーキット)とWRCラリージャパン(愛知・岐阜、11月19~22日)に関しては、公式な変更情報等は確認されていない。比較的遅い時期が当初日程になっていることもあり、うまくいけば日程変更等の直接的な影響に関しては、それを免れる可能性もありそうだ。

(*本稿の情報や観測は2020年5月17日時点)

《遠藤俊幸》

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