虹色のベントレー、カスタムコンテスト最優秀作品に…新型コロナと戦う医療従事者に感謝

12名の顧客のためだけにボディパネルを専用設計

W12ツインターボは最大出力659ps

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

ベントレー・マリナー・バカラルのカスタマイズデザインコンテストの最優秀作品
ベントレー・マリナー・バカラルのカスタマイズデザインコンテストの最優秀作品全 19 枚

ベントレーは5月21日、世界限定12台を生産する『マリナー・バカラル』(Bentley Mulliner Bacalar)のカスタマイズデザインコンテストの結果を発表した。虹をテーマに7色で彩ったバカラルが、最優秀作品に選ばれている。

ベントレーは、「デザイン・ユア・オウン・バカラル」と題したカスタマイズデザインコンペティションを、ツイッターで開催した。マリナー・バカラルの外装と内装の2点のテンプレートがダウンロードでき、ユーザーが自由自在にカスタマイズできる。作品は、ベントレーのデザインチームによって審査され、最高のカスタマイズデザインを決定した。

最優秀作品に選ばれたのが、虹をテーマに7色で彩ったバカラルだ。バカラルの車体の上側から下側に向かって、レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、藍色、紫色に変化する。作品を手がけたエレノア氏によると、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と戦う医療従事者への感謝の気持ちと、新型コロナウイルスの収束への希望を表現しているという。

12名の顧客のためだけにボディパネルを専用設計

マリナー・バカラルは、ベントレーのコーチビルド部門の「マリナー」が、精巧にハンドビルドを行い、未来のコーチビルディングのあり方を示す1台だ。ベントレーによると、グランドツーリングの醍醐味を、余すところなく表現しているという。

また、環境に配慮した方法で採取されたサスティナブルな素材と、美しく力感あふれるデザインを融合させる。ベントレー創立100周年に発表されたコンセプトカー、『EXP 100 GT』にインスパイアされた優美なデザインを採用する。マリナー・バカラルは1930年以降、2車種目の2シーターベントレーになる。

マリナー・バカラルは、現在のベントレーのラインナップでは珍しい2ドアモデルだ。2シーターのオープンカーが魅せる究極のラグジュアリーを具現化した最高峰のグランドツアラーを目指して開発された。長い歴史を持つ名門コーチビルダーのマリナーが、コーチビルディングの原点に立ち返って製作したのが、マリナー・バカラルだ。

マリナー・バカラルは、12台が限定生産される。英国クルーのマリナーのワークショップにおいて、顧客の要望に応じて、一台一台が手作業で組み立てられる予定だ。

マリナー・バカラルは、素材とテクノロジーを融合させて、クラフトマンシップを追求する。そのデザインDNAは、コンセプトカーのEXP 100 GTから受け継がれた。 テーパー形状のリアカウルは、かつての「バルケッタ」(小舟)スポーツカーを彷彿とさせる。深みのあるメタリック仕上げのボディカラーは、もみ殻の灰という環境に配慮した素材を使用したものだ。

また、他のベントレー車とボディパネルを一切共有していない。リアのクラムシェルとトップデッキには、軽量アルミが使用され、ドアとフェンダーにはカーボンファイバーが使われている。デザイナーは3Dプリンターを使用し、独創的なデザインを作り上げたという。

マリナー・バカラルは『コンチネンタルGT』よりもリアトレッドが20mm幅広い。リアハンチには、ビスポークの22インチトライフィニッシュホイールが収まる。横長のヘッドライトとテールライトは、EXP 100 GTがモチーフだ。

W12ツインターボは最大出力659ps

パワートレインには、6.0リットルW12 気筒ガソリンツインターボ「TSI」エンジンを、強化して搭載する。最大出力は659ps、最大トルクは91.8kgmを引き出す。アクティブAWDシステムは、走行状況に応じて、前後輪へのトルク配分を変更する。通常の走行時には多くの場合、後輪駆動モードになる。

トランスミッションは、8速デュアルクラッチだ。これまで以上に、高速かつ効率的なギアチェンジを可能にしているという。アダプティブシャシーには、48Vシステムの「ダイナミックライド」を採用した。このエアサスペンションシステムによって、快適性と横方向のロールをコントロールする。

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

インテリアは、究極のクラフトマンシップを表現した。ラップアラウンドデザインのコクピットによって、2シーターのキャラクターを強調する。ラップアラウンドデザインのコックピットは、角度をつけた新設計のセンターコンソールからダッシュボード、ドアへとシームレスなラインを描く。包み込むようなラインはそのままリアへと向かう。座席後方には、半密閉式のラゲッジスペースが設けられる。

レザーは、伝統のセミグロスレザーと天然ウールに丁寧に縫い合わせられ、「トーン・オン・トーン」と呼ばれる配色効果でダークな雰囲気を生み出す。英国産ウールやイングランドのイーストアングリア地方フェンランドで発見された5000年以上前の倒木の「リバーウッド」も使用されている。

ブルズアイベントのために新たなローレット加工が開発され、ステアリングホイールコントロール、メディアコントロール、クライメートコントロール、スピーカーグリルにも同様の加工が施された。ダークブロンズとミッドナイトブラックチタンのディテールを組み合わせている。

センターコンソールの中央には、「ローテーションディスプレイ」を配置した。このデジタルMMIディスプレイには、40の可動部品が使用されている。エンジンを始動すると、リバーウッドのパネルが回転し、高解像度のタッチスクリーンが現れる。

《森脇稔》

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