日産 内田社長「収益重視と着実な成長へ」…2020年3月期の最終損失は6712億円で11期ぶりの赤字

決算や構造改革計画を発表する内田誠社長(オンライン会見から)
決算や構造改革計画を発表する内田誠社長(オンライン会見から)全 3 枚

日産自動車は5月28日、2020年3月期の連結決算をオンライン会見で発表した。北米での販売再建や新型コロナウイルスの世界的な感染拡大、更に構造改革費用を計上したことから、最終損失は6712億円と、09年3月期以来11期ぶりの赤字になった。

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最終損失額は、前回の赤字であるリーマン・ショック直後だった09年3月期の2337億円から3倍近くに膨らんでいる。今期(21年3月期)の予想については「現時点では新型コロナウイルス感染症が事業に与える影響が未確定なため、合理的に算定するのが困難」(内田誠社長)として、公表を見送った。

前期のグローバル販売は、11%減の493万台だった。海外は中国(19年1~12月実績分)が新型コロナの影響が反映されていないこともあって1%減の154万7000台と市場動向を上回る実績となった。しかし、米国の販売正常化を進めている北米は、15%減の162万台と大きく落ち込んだ。日本は軽自動車の新モデルやなどが比較的堅調だったものの、消費税増税の影響もあって10%減の53万4000台だった。

営業損益段階では、米国事業の再建に伴う台数減など販売活動関係で2291億円の減益要因が発生した。また、原材料費や為替の円高、規制対応費用なども1610億円の減益要因になった。さらに電動化や自動運転技術など、将来に備える研究開発費の増額が325億円の減益に作用した。

この結果、営業損益は405億円の赤字となり、最終損益同様に11期ぶりの欠損だった。また、同日発表した経営再建策である23年度までの「事業構造改革計画」で生産能力の削減などを進めるため、減損損失を含む6030億円の費用を特別損失に計上し、最終損失が膨らんだ。

この事業構造改革計画では最終年の23年度には、中国事業も比例配分した売上高営業利益率を5%とする目標を掲げた。記者会見で内田誠社長は、「過度な販売は狙わず、収益重視と着実な成長を図っていきたい」と強調した。また、業績面では前期でマイナスとなっているフリーキャッシュフローについて「21年度下期にはポジティブにしていきたい」と指摘した。

《池原照雄》

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