2023年のEMC・ノイズ対策関連世界市場、16.1%増の4兆3645億円に拡大 矢野経済研究所調べ

EMC・ノイズ対策関連世界市場規模予測
EMC・ノイズ対策関連世界市場規模予測全 1 枚

矢野経済研究所は、EMC(電磁両立性)・ノイズ対策関連世界市場の調査を実施、2023年の市場規模は、2019年比16.1%増の4兆3645億円に拡大すると予測した。

EMCとは、電子機器から電磁ノイズ(妨害波)が放射されるのを抑えるだけでなく、ノイズにより性能低下や誤作動を起こさないように電子機器の耐性を強化することも含む。近年、デジタル回路の高密度化やそれに伴うIC電源の低電圧化、動作速度の高速化に加え、5G対応製品やミリ波レーダー、IoT関連機器など、従来より高周波帯のマイクロ波やミリ波を使う電子機器の開発が活発化し、EMC・ノイズ対策の必要性が高まっている。

調査結果によると、5市場16製品を対象とした、2019年のEMC・ノイズ対策関連世界市場規模(メーカー出荷金額ベース)は3兆7599億円。市場は大きな伸び率とはなっていないものの、安定的な成長が続いている。内訳をみると主要コンデンサ市場のウエイトが高く、2019年では55.6%を占める。コンデンサに次ぐのが、フィルタリングデバイス市場(22.4%)。生産数量が突出したスマートフォン向けが頭打ちになる中で、5G関連デバイスが登場し、強力なけん引役になりつつある。5G関連デバイスへの採用増は近傍界関連市場でも顕著で、半導体やモジュールのパッケージレベルの高性能電磁波シールドや流体系磁気シールド材の新規需要が立ち上がっている。

2019年以降、2023年までのEMC・ノイズ対策関連世界市場にて、最も成長率が高いのが遠方界関連で、2023年には2019年比47.8%増と予測。電波暗室のうち、特に車載機器用の小型暗室の需要が増加している。同市場は、2010年以降、モバイル端末や液晶TVなどの民生用電子機器の国内生産量が急速に減少したため、国内市場は縮小傾向に転じていた。その一方で、中国などのアジア諸国で電子機器の開発と生産量が急激に拡大したため、電波暗室需要も急増した。特に中国市場では、日本での需要が限られていたOTA(Over The Air)試験専用の高付加価値型暗室需要が、LTEスマートフォンの普及と連動して電波暗室市場の牽引役になったため、市場規模が大幅に拡大。その結果、中国の電波暗室市場は世界の50%以上を占めるようになっており、OTA試験専用暗室で先行した米大手企業をはじめ、フランスやドイツなどの有力メーカーが中国市場で売上を伸ばしている。

2023年のEMC・ノイズ対策関連世界市場規模については、2019年比16.1%増の4兆3645億円に拡大すると予測。引き続き、安定的な成長が続く見通しとなり、各市場とも成長要因としては5G対応製品やIoT関連機器、電装化が進む車載向けの開発加速が挙げられ、特にマイクロ波やミリ波帯域の電子機器への新たな需要が増大する見込みだ。

《纐纈敏也@DAYS》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『WR-V』改良新型、インドで先行発表…新グリルとLEDで表情変化
  2. 【フィアット グランデパンダ 新型試乗】パリッとした小気味いい乗り味は、いかにもフィアット
  3. 日産『ノート』次期型、2027年12月発売か? 第3世代 e-POWER搭載へ
  4. スマート『#2』世界初公開、都市型2人乗りEV『フォーツー』復活…パリモーターショー2026
  5. 【日産 エルグランド 新型試乗】クラスの基準を塗り替える、高級ミニバンとして隙のない完成度…諸星陽一
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 廃棄ガラスのフロート板ガラス水平リサイクルに成功、日本板硝子と板硝子協会が国内初実証
  3. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
  4. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  5. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
ランキングをもっと見る