フィアット初のドキュメンタリー映像、新型 500 のワンオフ開発の舞台裏[動画]

白熱した議論の理由

アルマーニの500は酸化チタン含有塗料が空気を浄化

ポルトローナ・フラウが認証した天然皮革を使用

新型フィアット 500 の3台のワンオフモデル
新型フィアット 500 の3台のワンオフモデル全 14 枚

フィアットは、EVとなった新型『500』(Fiat 500)ベースの3台のワンオフモデル製作の舞台裏に迫った初のドキュメンタリー映像、『One-Shot』を公開した。

白熱した議論の理由

3台のワンオフモデルの開発には、イタリアを代表するジョルジオ・アルマーニ、ブルガリ、カルテルの3ブランドが参画した。変化に新しい息吹を吹き込みたいという共通の願いを持って、新型500のワンオフモデルのデザインに参加した。フィアットによると、3台のワンオフカーは、持続可能性の証であり、地球の改善に真剣に取り組みたいという強い願望の現れという。

この短いドキュメンタリー映像では、ミーティングが繰り返され、熱い議論が繰り広げられている。それはチームワークの現れであり、それぞれの専門分野を代表するデザイナーの間に生まれた相乗効果の証であり、類まれなプロジェクトで自らの役割を果たしたいという欲求の表れでもあったという。

その努力は、3台のワンオフカーとして結実した。それぞれが“メイド・イン・イタリー”と呼ぶにふさわしい、そしてこのプロジェクトに関与するパートナーにふさわしいスタイル、創造性、クラフトマンシップを具現化した。これらのワンオフカーは、単に持続可能性を実現するだけでなく、最良のノウハウ、創造性、革新技術が組み合わされている必要があったという。

この映像でガイドを務めるのは、ワンオフ・プロジェクトを指揮したフィアットブランドのトップ、オリヴィエ・フランソワ氏だ。彼は、3台のワンオフモデルを生み出した背景について語っている。

アルマーニの500は酸化チタン含有塗料が空気を浄化

ワンオフモデルの1台が、イタリアを代表するアパレルブランドのひとつ、アルマーニを立ち上げたジョルジオ・アルマーニの作品だ。持続可能な素材や天然の素材、リサイクル素材を活用するという意思と取り組みによって、新型500のEVのワンオフモデル、『500ジョルジオ・アルマーニ』を開発している。

ジョルジオ・アルマーニと、彼が主宰するオートクチュールハウスは、EVへと変貌した500に独自の解釈を与え、時代を超越した仕立てとサステナビリティを表現することをテーマに、500ジョルジオ・アルマーニを生み出した。アルマーニは、レーザー技術を駆使し、服飾生地の3次元にできるだけ近づけることを目指して、車体のスチールパネルに専用のマイクロシェブロン模様仕上げを施した。その結果、オリジナルカラーの「アルマーニ・グレイグリーン」が、シルキー効果によって引き立てられているという。

さらに、エクステリアには、革新的な不透明塗料である「トップコートエアライト」を使用した。この塗料には酸化チタンが含まれており、その効果で公害物質や臭いが吸収され、空気が浄化される。フィアットによると、500ジョルジオ・アルマーニに使用された塗料の空気清浄能力は、10立方mの植物の葉に相当し、およそ1本の樹木分の空気が浄化されるという。

足元のホイールのデザインでは、「GA」のロゴが力強いエレメントとなり、ソフトトップに使うファブリックもロゴでカスタマイズされた。アンバー色のウィンドウは、環境との調和感と洗練度を表現しているという。

ポルトローナ・フラウが認証した天然皮革を使用

インテリアは、シート地にポルトローナ・フラウにより供給されたフルグレインの認証済み天然皮革を使用した。このレザーは、革の表面で一番外側の部分の体毛を取り除いただけの天然皮革だ。傷などを隠さず、ヤスリをかけたり、磨いたり、スムーズにしたりしない自然な風合いとした。カラーはグレイのニュアンスを持たせたベージュの「グレージュ」で仕上げられた。装飾には、最高品質の皮革製品に施される手作業からヒントを得て、マイクロシェブロン模様のウールバンドと組み合わせている。

素材の自然さと高級感は、滑らかで彫刻的な美しさを追求したダッシュボードインサートによっても強調されている。木目を生かした再生材で薄い、アルミ製インレイで縁取られている。

フィアットは、この映像について、ドキュメンタリーの手法に基づき、わかりやすく、効果的な方法で、通常は一般に公開されることのないシーンを浮き彫りにした、としている。

《森脇稔》

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